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影からの強襲。


某所にて、2人の男が密会していた。

「・・・、『例』の作戦はうまく行きそうか?」

「問題ありませんとも・・・。私の読当てる運命に外れなどありません。ただ・・・、実行に移す前に1つすべきことがあります。」

1人の男が懐から1枚の写真を取り出す。

「・・・、この男は・・・。」

「セキュリティネオドミノ署署長・・・、『井口』であります・・・。彼の存在そのものが・・・私の運命軸を狂わせる・・・。」

それだけ言うと手元にあるレモンティーを口に含む。

「よって彼を抹殺しなければなりません・・・。」

「そうか・・・、なら『例』の作戦を実行してもらう彼に兼任してもらうのはどうだろう?」

もう一人の男がそう尋ねる。

「それでいいでしょう・・・。では早速彼に・・・。」

そう言い残してその男はスマートフォンを片手に席を離れた。


同時刻、デュエルアカデミアのブルー寮。

すでにデュエルアカデミアの女子生徒の間で遊乎と勇人がイケメンであると話題が広がっていた。

≪ねぇ、遊乎?≫

嘴がペリドットの雀が遊乎の肩に止まって話しかける。

「どうした、『ドット』?」

≪外・・・、騒がしくない?≫

そういわれるなり外を見ると案の定、女子生徒のたまりができていた。

「はぁ・・、いつものことだよ・・・。」

そういって目を背けようとすると勇人の姿が見えた。

少し用事があると言って出ていったっきり帰ってこないのは、女子生徒が行く先を邪魔していたからだった。

「・・・、これじゃいくら『ユベル』でもどうにもならないな。」

≪そうね・・・。≫

そういってそのままベッドに横になったのだった。


時を同じくしてセキュリティネオドミノ署。

時間は今12時を回ろうとしていた。

「城木さん♪お昼にしましょ。」

燐が作業をしていると1人の女性が声をかける。

「あっ・・・、もうこんな時間・・・。そうしましょうか。」

その提案を受けて朝から翼と2人で作ったお弁当を片手に経理課の席を後にする。

経理課から屋上へ行こうとすると丁度刑事課の様子が見えるため、燐はお昼時に翼の様子見を毎度のようにしていた。

その翼はというと・・・。

「はぁ・・・、書類多すぎるだろ・・・。」

≪ぐちぐち言っているとお昼食べる時間なくなりますよ、主≫

あまりの書類の多さに気を落としていた翼に『エターナル・フェニックス』が声をかける。

「それもそうだけどさ・・・。」


更新日:2012-10-29 20:55:55

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