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Side俊也

「・・・って!」

純也が屋上にいるって聞いて、階段をのぼる。
すると、走ってきた誰かとぶつかった。

「えっ」

目にうつったのは、目が真っ赤になった上村の泣き顔。

『・・・っごめん!』

屋上からきた上村と、屋上にいる純也。
・・・まさか・・・な。

「おい上村・・・!」

なんとなく、予感がしてる。

屋上のドアを開けると、そこには暗いオーラが出まくってる純也の姿。
・・・予感的中。
失恋現場ってやつ?

「・・・あぁ、俊也」
「フったのか?」

挨拶に返事もせず、強い口調で問いかける。

「・・・なんで?」

純也のその一言に、俺の堪忍袋ってやつが破裂した。

「・・・それはこっちの台詞だよ」

上村は、1年間近くにいた俺に全くなびかなかった。
なのに
純也には、すぐに惹かれてた。
そんなの、ずっと見てきた俺にはすぐに分かる。

「・・・ふざけてんじゃねーよ!お前だって・・・分かんだろ?上村が、本気で好きって思ってくれてるんだってことぐらい!」
「・・・」
「つかフる理由がどこにあんだよ。お前だって・・・上村が好きなんだろ?!」

見てれば分かるのは、上村だけじゃない。
純也も同じだから。
だから
二人に、うまくいってほしかった。
両思いなのは、もう確定だったから。

「バレバレなんだよ。上村が純也思ってる以上に、お前も上村に惚れてんだろ?じゃーなんで・・・無駄に傷つけるようなことしたんだよ!」
「・・・あぁ、好きだよ。俊也に負けないぐらい、上村さんが好きだよ。だけど・・・好きになっちゃ駄目なんだよ。特別な存在はいちゃいけないんだ。好きだからこそ、そばに置いてたくないんだよ!」
「お前ふざけてんじゃ・・・「お前に何が分かるんだよ?!」」

初めて聞いた純也の怒鳴り声が、空に響いた。

「好きになったら・・・特別になったら、また俺のそばにいなくなるかもしれない。それが怖いんだよ」
「・・・お前、何があったんだよ?」
「・・・俊也には、話すつもりだったから。聞いてくれる?」
「あぁ」

更新日:2012-10-13 15:50:32

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