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Side純也

『受けとめてくれると思ってたのに・・・!』

そう言って、上村さんは屋上を飛び出した。

「待っ・・・」

待って
その言葉を、飲み込んだ。

引き止めて、今の俺に何ができるんだよ。
恋をしない。
しても、消す。
あんなの、自己暗示だ。本当はもう、恋に染められてる。上村さんしか、見えなくなってる。
だけど・・・付き合うことは、できないんだ。
俺は、大事な人を作っちゃ駄目なんだよ。

「くっそ・・・」

上村さんは何も悪くないのに、傷つけた。
自分の臆病さが情けない。自分の過去が、今を苦しめるなんて知らなかった。

更新日:2012-10-13 15:47:57

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