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第4話~最終話~

時は流れ、4年の月日が過ぎた。
私たちは、高校3年生になった。

「菅原!」
『あ・・・早川!お疲れ様!』

キラキラ光る太陽に照らされた、昼下がりの校庭。
バスケ部のユニフォームを着た早川が、にこっと笑顔を見せる。

「もっと頑張んないとなー!この夏休み明けには浜川高校と試合だし」
『頑張るのもいーけど、無茶しすぎないでくださいね!』
「おー!んじゃ、シュート練習してくる。ちゃんと見てろよ?マネージャーさん!」

私と付き合う事になった2年後、早川は何度も辛いリハビリを乗り越えて復活した。2年ものブランクを感じさせない程の活躍を、一緒に入学できたこの学校で、マネージャーとして見守っている。
休憩中に話す私たちはどうやらいい感じらしく、今では部員公認の恋人になった。

『・・・ね、早川』

校庭に飛び出そうとする早川を、私は呼び止めた。

「ん?」
『・・・大好きだよ!』

早川の顔は、急激に真っ赤になる。照れくさそうに笑った早川に、いきなり唇を奪われた。

「サンキューな。・・・奏歌」
『・・・!』

相変わらず真っ赤なまま、校庭へと走りだした。

「先輩!ラブラブっすね!」
「ひゅーひゅー!」
「うっせーお前ら!」
「ううわ、真っ赤!」

初ファーストネームに、初キス。キミといると、毎日が新鮮に輝く。
ねぇ、これから先、どんな事があっても、私は早川だけを見つめてるよ。
昼休みの保健室で、キミに恋をしたみたいに。

-END-

更新日:2013-09-26 19:55:06

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