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第伍話
第五問
問 以下の英文を訳しなさい
『This is the bookshelf that my grandmother had used regulary.』
姫路瑞希の答え
『これは私の祖母が愛用していた本棚です』
教師のコメント
正解です。きちんと勉強していますね。
土屋康太の答え
『これは』
教師のコメント
訳せたのはThisだけですか
吉井明久の答え
『☆●◆▽♪*― ―』
教師のコメント
出来れば地球上の言語で。
伊藤正宗の答え
『これは私の祖母の本棚が使っていたregularyです』
教師のコメント
ルー大柴のような真似はしないように。
「・・・雄二、ちょっといい?」
しばらく雑談していると、明久がそんなことを言って雄二と廊下に出て行った。
余談だが、そういう話題をしているとき、いつも明久は損な役割をする。今回姫路が加わっても例外ではなく、久保利光とのBL疑惑で結構傷ついていたようだ。
そして二人が戻ってきて、そのあとすぐに先生が戻ってきた。
「さて、それでは自己紹介の続きをお願いします」
教卓は替えがあったようだが、それでもボロだった。
さて雄二、どんな紹介をしてくれる?
「Fクラス代表の坂本雄二だ。俺のことは代表でも坂本でも、好きなように呼んでくれ。 さて、みんなに一つ聞きたい。」
「Aクラスは冷暖房完備の上、座席はリクライニングシートらしいが」
たしかにそうだったがそれが何か・・・
「不満はないか?」
『大ありじゃあっ!!』
魂の叫び。
「だろう?俺だってこの現状は大いに不満だ。代表として問題意識を抱いている」
『そうだそうだ!』
『いくら学費が安いからと言って、この設備はあんまりだ!改善を要求する!』
『そもそもAクラスだって同じ学費だろ?あまりに差が大きすぎる!』
口々に文句を言う。酷く言うと学力の自業自得でもあるんだが・・・
「みんなの意見はもっともだ。そこで、これは代表としての提案なのだが」
「FクラスはAクラスに『試験召喚戦争』を仕掛けようと思う」
Fクラス代表、坂本雄二は戦争の引き金を引いた。
ドクッ!
すると、『戦争』という言葉に反応するように、俺の心臓が高鳴った。
そうか、久しぶりに『アイツ』が出てきそうだな・・・
☆
少し落ち着いてきたところで、周りの声を聴いてみた。
『勝てるわけがない』
『これ以上設備が落とされるなんて嫌だ』
『姫路さんが居たら何もいらない』
当然のことながら、反対するような声も出た。戦力は明らかだからな。最後の奴は誰だよ?
「そんなことはない。必ず勝てる。いや、俺が勝たせてみせる」
そんな中でも雄二は自信があるようだ。
『何を馬鹿なことを』
『できるわけないだろう』
『何の根拠があってそんなことを』
あいつは根拠なく何かを言ったりしないはずだ。
「根拠ならあるさ。このクラスには試験召喚戦争で勝つことのできる要素が揃っている」
クラスの皆が更にざわめいた。
学年の最下位クラスで最上位に勝てると思う奴は普通いないだろう。
「それを今から説明してやる」
そして壇上を降りて歩いた。そしてその方向に・・・不振者がいた。
「おい、畳に顔をつけて姫路のスカートを覗いてないで前に来い」
「・・・・・・・・・・!!(ブンブン)」
「は、はわっ」
やっぱりあいつか。そんなんだからあんなあだ名が付くんだ。
「土屋康太。こいつがあの有名な、寡黙なる性職者《ムッツリーニ》だ」
ムッツリーニ。一字変えると歴史上の人物になる。
その名前は男子生徒には畏怖と畏敬を、女子生徒には軽蔑を以て挙げられる。
『ムッツリーニだと・・・・・・?』
『馬鹿な、ヤツがそうだというのか・・・・・・?』
『だが見ろ。あそこまで明らかな覗きの証拠を未だに隠そうとしているぞ・・・・・・』
『ああ。ムッツリの名に恥じない姿だ・・・・・・』
名前は有名でも人間そのものを知らない奴は多い。そもそも存在感は薄いし、小柄で(盗撮時に)身を隠すのがうまい。忍者みたいな男だ。
「???」
姫路はまったく知らなかったようだな。
「姫路のことは説明する必要はないだろう。皆だってその力は知っているはずだ」
「えっ? わ、私ですかっ?」
『そうだ。俺たちには姫路さんがいるんだった』
『彼女ならAクラスにも引けをとらないな』
『ああ。姫路さんがいれば何もいらないな』
またラブコールしてる奴がいるぞ。さっきの声と照合すると同じ奴だ。
「更に木下秀吉だっている」
俺の幼馴染で演劇部のホープの秀吉も挙げられている。点数自体はあまり高くないのだが・・・・
『おお・・・・・・!』
『ああ、アイツ確か、木下優子の・・・・・・』
木下優子。Aクラスの秀吉の姉。俺たち二人と違って無駄に頭がいい。
戦国武将好きというところは気が合う。(別の方向性で)
問 以下の英文を訳しなさい
『This is the bookshelf that my grandmother had used regulary.』
姫路瑞希の答え
『これは私の祖母が愛用していた本棚です』
教師のコメント
正解です。きちんと勉強していますね。
土屋康太の答え
『これは』
教師のコメント
訳せたのはThisだけですか
吉井明久の答え
『☆●◆▽♪*― ―』
教師のコメント
出来れば地球上の言語で。
伊藤正宗の答え
『これは私の祖母の本棚が使っていたregularyです』
教師のコメント
ルー大柴のような真似はしないように。
「・・・雄二、ちょっといい?」
しばらく雑談していると、明久がそんなことを言って雄二と廊下に出て行った。
余談だが、そういう話題をしているとき、いつも明久は損な役割をする。今回姫路が加わっても例外ではなく、久保利光とのBL疑惑で結構傷ついていたようだ。
そして二人が戻ってきて、そのあとすぐに先生が戻ってきた。
「さて、それでは自己紹介の続きをお願いします」
教卓は替えがあったようだが、それでもボロだった。
さて雄二、どんな紹介をしてくれる?
「Fクラス代表の坂本雄二だ。俺のことは代表でも坂本でも、好きなように呼んでくれ。 さて、みんなに一つ聞きたい。」
「Aクラスは冷暖房完備の上、座席はリクライニングシートらしいが」
たしかにそうだったがそれが何か・・・
「不満はないか?」
『大ありじゃあっ!!』
魂の叫び。
「だろう?俺だってこの現状は大いに不満だ。代表として問題意識を抱いている」
『そうだそうだ!』
『いくら学費が安いからと言って、この設備はあんまりだ!改善を要求する!』
『そもそもAクラスだって同じ学費だろ?あまりに差が大きすぎる!』
口々に文句を言う。酷く言うと学力の自業自得でもあるんだが・・・
「みんなの意見はもっともだ。そこで、これは代表としての提案なのだが」
「FクラスはAクラスに『試験召喚戦争』を仕掛けようと思う」
Fクラス代表、坂本雄二は戦争の引き金を引いた。
ドクッ!
すると、『戦争』という言葉に反応するように、俺の心臓が高鳴った。
そうか、久しぶりに『アイツ』が出てきそうだな・・・
☆
少し落ち着いてきたところで、周りの声を聴いてみた。
『勝てるわけがない』
『これ以上設備が落とされるなんて嫌だ』
『姫路さんが居たら何もいらない』
当然のことながら、反対するような声も出た。戦力は明らかだからな。最後の奴は誰だよ?
「そんなことはない。必ず勝てる。いや、俺が勝たせてみせる」
そんな中でも雄二は自信があるようだ。
『何を馬鹿なことを』
『できるわけないだろう』
『何の根拠があってそんなことを』
あいつは根拠なく何かを言ったりしないはずだ。
「根拠ならあるさ。このクラスには試験召喚戦争で勝つことのできる要素が揃っている」
クラスの皆が更にざわめいた。
学年の最下位クラスで最上位に勝てると思う奴は普通いないだろう。
「それを今から説明してやる」
そして壇上を降りて歩いた。そしてその方向に・・・不振者がいた。
「おい、畳に顔をつけて姫路のスカートを覗いてないで前に来い」
「・・・・・・・・・・!!(ブンブン)」
「は、はわっ」
やっぱりあいつか。そんなんだからあんなあだ名が付くんだ。
「土屋康太。こいつがあの有名な、寡黙なる性職者《ムッツリーニ》だ」
ムッツリーニ。一字変えると歴史上の人物になる。
その名前は男子生徒には畏怖と畏敬を、女子生徒には軽蔑を以て挙げられる。
『ムッツリーニだと・・・・・・?』
『馬鹿な、ヤツがそうだというのか・・・・・・?』
『だが見ろ。あそこまで明らかな覗きの証拠を未だに隠そうとしているぞ・・・・・・』
『ああ。ムッツリの名に恥じない姿だ・・・・・・』
名前は有名でも人間そのものを知らない奴は多い。そもそも存在感は薄いし、小柄で(盗撮時に)身を隠すのがうまい。忍者みたいな男だ。
「???」
姫路はまったく知らなかったようだな。
「姫路のことは説明する必要はないだろう。皆だってその力は知っているはずだ」
「えっ? わ、私ですかっ?」
『そうだ。俺たちには姫路さんがいるんだった』
『彼女ならAクラスにも引けをとらないな』
『ああ。姫路さんがいれば何もいらないな』
またラブコールしてる奴がいるぞ。さっきの声と照合すると同じ奴だ。
「更に木下秀吉だっている」
俺の幼馴染で演劇部のホープの秀吉も挙げられている。点数自体はあまり高くないのだが・・・・
『おお・・・・・・!』
『ああ、アイツ確か、木下優子の・・・・・・』
木下優子。Aクラスの秀吉の姉。俺たち二人と違って無駄に頭がいい。
戦国武将好きというところは気が合う。(別の方向性で)
更新日:2012-07-30 16:31:36