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第参話
第三問
問 以下の意味を持つことわざを答えなさい。
(1)『得意な事でも失敗してしまう事』
(2)『悪い事があったうえに、更に悪い事が起きる喩え』
姫路瑞希の答え
(1)弘法も筆の誤り
(2)泣きっ面に蜂
教師のコメント
正解です。他にも(1)なら“河童の川流れ”、“猿も木から落ちる”、(2)なら“踏んだり蹴ったり”や“弱り目に祟り目”などがありますね。
土屋康太の答え
(1)弘法の川流れ
教師のコメント
シュールな光景ですね。
吉井明久の答え
(2)泣きっ面蹴ったり
教師のコメント
君は鬼ですか。
伊藤正宗の答え
(1)猫も棒から落ちる
(2)Kicking wound
教師のコメント
(1)君がリトルバスターズを知っていたことに驚きです。それとも素ですか?
(2)なぜ英語なのですか。しかも『泣きっ面蹴ったり』のほうですよ・・・
「それでは、自己紹介でもしましょうか。そうですね、廊下側の人からお願いします」
そして一人教壇の上に立った。そいつは一番古くからの知り合いだった。
「木下秀吉じゃ、演劇部に所属しておる。今年1年、よろしく頼むぞい」
木下秀吉。女みたいな顔をしている。一応俺の幼馴染。同じく優子ってのもいるんだが、確かAクラスにいたような気がする。
「・・・・・・土屋康太」
さて、いつのまにか次の人。
こっちも知っている顔だ。自己紹介なんだからもう少ししゃべればいいのに。
土屋康太はむしろ違う名前のほうが有名なのだが、それはまたあとで。
それにしても、見渡す限り男ばかりだな。
「・・・・です。海外育ちで日本語は会話はできるけど、読み書きが苦手です」
と、また次の人。
「あ、でも英語も苦手です。育ちはドイツだったので。趣味は……」
むむ、今度は女の声だ。しかも聞いたことがある。確か・・・
「吉井明久を殴る事です☆」
と、手を振って笑った。明久は少し怯えた顔をした。
彼女は島田美波。ドイツからの帰国子女。ポニーテールと絶壁のような体の一部が特徴。顔はかわいいが、日頃からの明久への暴力(明久の自業自得である)によって、暴力的なイメージで近寄り難い扱いをされている。しかし隠れファンはいて、俺もその一人だったりそうでなかったりする。
さて次は・・・・明久だった。
「え~っと、吉井明久です。気軽に『ダーリン』って呼んでくださいね♪」
『ダァアーーリィーン!!』
まさかほんとにいう奴らがいたとは・・・さすがFクラスだ。
そんななか島田は、「ウチも言えばよかったかな・・・」とつぶやいていた。
明久は作り笑顔をしているが、内心は吐き気がしそうなほど不愉快なんだろうな。
そして俺の番。
「伊藤正宗です。伊達政宗の子孫で生まれ変わりです」
『嘘をつけーーぇーー!!』
信用されなかった。第一印象は最悪だな。だが、まだ挽回はできる!
「証拠はある」
席の前のほうの奴に家計図を見せてやった。
『本当っぽいな』
『騙されるな。いくらだって偽造できる』
『しかもけっこう遠くないか?』
そりゃ4,500年前からだからな。
「ちゃんと鑑定もしてもらってあるんだ」
この調子ならなんとか信じてもらえそうだ。
『子孫はいいが、生まれ変わりってのは』
「以上だ! これからよろしく!」
『無視しやがった!』
ふう、自己紹介はまぁまぁかな。人は『第一印象』が大事だから。
過去に『第一印象』で失敗したから・・・・
どうでもいいが、さっきの話がもし冗談だったら、相当イタイ奴だよな俺・・・・・・
問 以下の意味を持つことわざを答えなさい。
(1)『得意な事でも失敗してしまう事』
(2)『悪い事があったうえに、更に悪い事が起きる喩え』
姫路瑞希の答え
(1)弘法も筆の誤り
(2)泣きっ面に蜂
教師のコメント
正解です。他にも(1)なら“河童の川流れ”、“猿も木から落ちる”、(2)なら“踏んだり蹴ったり”や“弱り目に祟り目”などがありますね。
土屋康太の答え
(1)弘法の川流れ
教師のコメント
シュールな光景ですね。
吉井明久の答え
(2)泣きっ面蹴ったり
教師のコメント
君は鬼ですか。
伊藤正宗の答え
(1)猫も棒から落ちる
(2)Kicking wound
教師のコメント
(1)君がリトルバスターズを知っていたことに驚きです。それとも素ですか?
(2)なぜ英語なのですか。しかも『泣きっ面蹴ったり』のほうですよ・・・
「それでは、自己紹介でもしましょうか。そうですね、廊下側の人からお願いします」
そして一人教壇の上に立った。そいつは一番古くからの知り合いだった。
「木下秀吉じゃ、演劇部に所属しておる。今年1年、よろしく頼むぞい」
木下秀吉。女みたいな顔をしている。一応俺の幼馴染。同じく優子ってのもいるんだが、確かAクラスにいたような気がする。
「・・・・・・土屋康太」
さて、いつのまにか次の人。
こっちも知っている顔だ。自己紹介なんだからもう少ししゃべればいいのに。
土屋康太はむしろ違う名前のほうが有名なのだが、それはまたあとで。
それにしても、見渡す限り男ばかりだな。
「・・・・です。海外育ちで日本語は会話はできるけど、読み書きが苦手です」
と、また次の人。
「あ、でも英語も苦手です。育ちはドイツだったので。趣味は……」
むむ、今度は女の声だ。しかも聞いたことがある。確か・・・
「吉井明久を殴る事です☆」
と、手を振って笑った。明久は少し怯えた顔をした。
彼女は島田美波。ドイツからの帰国子女。ポニーテールと絶壁のような体の一部が特徴。顔はかわいいが、日頃からの明久への暴力(明久の自業自得である)によって、暴力的なイメージで近寄り難い扱いをされている。しかし隠れファンはいて、俺もその一人だったりそうでなかったりする。
さて次は・・・・明久だった。
「え~っと、吉井明久です。気軽に『ダーリン』って呼んでくださいね♪」
『ダァアーーリィーン!!』
まさかほんとにいう奴らがいたとは・・・さすがFクラスだ。
そんななか島田は、「ウチも言えばよかったかな・・・」とつぶやいていた。
明久は作り笑顔をしているが、内心は吐き気がしそうなほど不愉快なんだろうな。
そして俺の番。
「伊藤正宗です。伊達政宗の子孫で生まれ変わりです」
『嘘をつけーーぇーー!!』
信用されなかった。第一印象は最悪だな。だが、まだ挽回はできる!
「証拠はある」
席の前のほうの奴に家計図を見せてやった。
『本当っぽいな』
『騙されるな。いくらだって偽造できる』
『しかもけっこう遠くないか?』
そりゃ4,500年前からだからな。
「ちゃんと鑑定もしてもらってあるんだ」
この調子ならなんとか信じてもらえそうだ。
『子孫はいいが、生まれ変わりってのは』
「以上だ! これからよろしく!」
『無視しやがった!』
ふう、自己紹介はまぁまぁかな。人は『第一印象』が大事だから。
過去に『第一印象』で失敗したから・・・・
どうでもいいが、さっきの話がもし冗談だったら、相当イタイ奴だよな俺・・・・・・
更新日:2012-07-28 21:40:24