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第拾話
問 料理の『さしすせそ』をそれぞれ答えなさい。
伊藤正宗・吉井明久・坂本雄二・土屋康太の答え
『さ:砂糖
し:塩
す:酢
せ:醤油
そ:味噌』
教師のコメント
正解です。君たちが正解するとは正直意外でした。
木下秀吉の答え
『さ:砂糖
し:塩
す:酢
せ:醤油
そ:ソース』
教師のコメント
惜しいです。『そ』はソースではないのです。
割とありがちな間違いなのでよく覚えましょう。
姫路瑞希の答え
『さ:酢酸
し:硝酸カリウム
す:水銀
せ:青酸カリ
そ:ソーダ石灰』
教師のコメント
『調味料ですらありません』というツッコミ以前に恐怖感が沸いてきました。
俺・雄二・島田の三人で飲み物を買いに行った時のこと・・・・
「しかし、島田も大変だな」
自動販売機から転がってきたお茶をとりながら雄二が言った。
「え?」
「気の利く恋敵《ライバル》がいるとさ」
「なッ!?」
やっぱりか。明久は幸せ者だな。
「ちょッちょっと!! からかわないでよッ!」
「フフッ、否定はしないんだな」
俺も軽くからかってみた。
「ウチだってやるときはやるんだから・・・」
そのやるときってのはいつになるだろうか。
「でもまぁ頑張れ。お前は姫路には負けてない」
「そ、そうなのかしら・・・」
「ああ、俺は島田を応援しよう。どっちが勝つかはともかくな」
「ありがと。じゃ、早く行きましょ」
「そうだな、行くか」
屋上に向かおうとしたそのとき
「正宗」
「あ、優子じゃねぇか。どうかしたか?」
「ちょっと話があるんだけどいいかしら?」
「おお、分かった。雄二、島田、先に行っててくれ」
「分かった。それも持ってっておこう」
「ああ、頼むぞ。俺の分の弁当も残しとけよ」
俺が持っていた飲み物を渡しておいた。
「あえて平らげてやろう」
本当にやってしまったらどう処刑しようかと考えながら見送っておいた。
☆
「で、昨日はDクラスに試召戦争を仕掛けたんだって?」
「ああ、そうだが?」
それくらいは知れ渡っているはずだ。
「で、勝ったのに設備を入れ替えなかったらしいけどどうしてなの?」
うーん、やっぱそこは気になるんだろうな。
「俺だって詳しく聞いてないが、こっちにはこっちの考えがあるんだ」
とりあえずごまかしたつもりだ。まさか最終目標はAクラスだってのに、本心を明かすわけにはいかないだろ。
「まさか、それのなんらかを利用してAクラスを乗っ取ろうとか企んでたりする?」
正直言うとそうだ。だが正直に言うわけにはいかない。
「黙秘する。まだ試召戦争はする、とだけ言っておこう」
「・・・そっか。じゃあ、また今度」
と言って去っていった。が、その帰り際に、
『ゲームばっかしないで、ちゃんと平均的に勉強しなさいよ!』
・・・まったく、昔と変わんねぇな。
そういえば、優子は一番最初に会ったときからは俺のことを一番嫌っていたんだよな。
そんでもって、『あの』出来事から接し方が180度変わったんだった。
感謝の意味からなんだろうけど、それだけではないような何かがある。
女子の心情はよく分からん。
さて、弁当よりも随分時間を食った(←あ、ちょっとうまいかな?)。
早く行かないとなくなっているかもしれないな。
☆
二段飛ばしで階段を駆け上がり、屋上の扉を開けた。
「・・・・・なにがあったんだ・・・?」
箇条書きにするとこんな感じだ。
・にこやかと笑っている姫路。(かわいらしい)
・島田がいない。(これはそれほど異常でもない)
・雄二とムッツリーニが死んでいる。(異常)
・明久と秀吉の顔が苦笑い。(体が震えている)
「・・・・・・なにがあったんだ・・・?」
思わず二度言ってしまった。大事なことなので・・・・
伊藤正宗・吉井明久・坂本雄二・土屋康太の答え
『さ:砂糖
し:塩
す:酢
せ:醤油
そ:味噌』
教師のコメント
正解です。君たちが正解するとは正直意外でした。
木下秀吉の答え
『さ:砂糖
し:塩
す:酢
せ:醤油
そ:ソース』
教師のコメント
惜しいです。『そ』はソースではないのです。
割とありがちな間違いなのでよく覚えましょう。
姫路瑞希の答え
『さ:酢酸
し:硝酸カリウム
す:水銀
せ:青酸カリ
そ:ソーダ石灰』
教師のコメント
『調味料ですらありません』というツッコミ以前に恐怖感が沸いてきました。
俺・雄二・島田の三人で飲み物を買いに行った時のこと・・・・
「しかし、島田も大変だな」
自動販売機から転がってきたお茶をとりながら雄二が言った。
「え?」
「気の利く恋敵《ライバル》がいるとさ」
「なッ!?」
やっぱりか。明久は幸せ者だな。
「ちょッちょっと!! からかわないでよッ!」
「フフッ、否定はしないんだな」
俺も軽くからかってみた。
「ウチだってやるときはやるんだから・・・」
そのやるときってのはいつになるだろうか。
「でもまぁ頑張れ。お前は姫路には負けてない」
「そ、そうなのかしら・・・」
「ああ、俺は島田を応援しよう。どっちが勝つかはともかくな」
「ありがと。じゃ、早く行きましょ」
「そうだな、行くか」
屋上に向かおうとしたそのとき
「正宗」
「あ、優子じゃねぇか。どうかしたか?」
「ちょっと話があるんだけどいいかしら?」
「おお、分かった。雄二、島田、先に行っててくれ」
「分かった。それも持ってっておこう」
「ああ、頼むぞ。俺の分の弁当も残しとけよ」
俺が持っていた飲み物を渡しておいた。
「あえて平らげてやろう」
本当にやってしまったらどう処刑しようかと考えながら見送っておいた。
☆
「で、昨日はDクラスに試召戦争を仕掛けたんだって?」
「ああ、そうだが?」
それくらいは知れ渡っているはずだ。
「で、勝ったのに設備を入れ替えなかったらしいけどどうしてなの?」
うーん、やっぱそこは気になるんだろうな。
「俺だって詳しく聞いてないが、こっちにはこっちの考えがあるんだ」
とりあえずごまかしたつもりだ。まさか最終目標はAクラスだってのに、本心を明かすわけにはいかないだろ。
「まさか、それのなんらかを利用してAクラスを乗っ取ろうとか企んでたりする?」
正直言うとそうだ。だが正直に言うわけにはいかない。
「黙秘する。まだ試召戦争はする、とだけ言っておこう」
「・・・そっか。じゃあ、また今度」
と言って去っていった。が、その帰り際に、
『ゲームばっかしないで、ちゃんと平均的に勉強しなさいよ!』
・・・まったく、昔と変わんねぇな。
そういえば、優子は一番最初に会ったときからは俺のことを一番嫌っていたんだよな。
そんでもって、『あの』出来事から接し方が180度変わったんだった。
感謝の意味からなんだろうけど、それだけではないような何かがある。
女子の心情はよく分からん。
さて、弁当よりも随分時間を食った(←あ、ちょっとうまいかな?)。
早く行かないとなくなっているかもしれないな。
☆
二段飛ばしで階段を駆け上がり、屋上の扉を開けた。
「・・・・・なにがあったんだ・・・?」
箇条書きにするとこんな感じだ。
・にこやかと笑っている姫路。(かわいらしい)
・島田がいない。(これはそれほど異常でもない)
・雄二とムッツリーニが死んでいる。(異常)
・明久と秀吉の顔が苦笑い。(体が震えている)
「・・・・・・なにがあったんだ・・・?」
思わず二度言ってしまった。大事なことなので・・・・
更新日:2012-08-07 16:02:27