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第壱話 (第一次試召戦争編 プロローグ)
第一問
問 以下の問いに答えなさい。
『調理の為に火にかける鍋を製作する際、重量が軽いのでマグネシウムを材料に選んだのだが、調理を始めると問題が発生した。この時の問題点とマグネシウムの代わりに用いるべき金属合金の例を一つ挙げなさい』
姫路瑞希の答え
『問題点・・・・・・マグネシウムは炎にかけると激しく酸素と反応する為危険であるという点
合金の例・・・・・・ジュラルミン』
教師のコメント
正解です。合金なので『鉄』では駄目だという引っかけ問題なのですが、姫城さんは引っかかりませんでしたね。
土屋康太の答え
『問題点・・・・・・ガス代を払っていなかったこと』
教師のコメント
そこは問題じゃありません。
吉井明久の答え
『合金の例・・・・・・未来合金(すごく強い)』
教師のコメント
すごく強いといわれても。
伊藤正宗の答え
『アルミホイル』
教師のコメント
合金でない以前に、せめてアルミニウムと書いて欲しかったです。
俺がこの文月学園に入学してから二度目の春が訪れた。
春といえばいろいろあるが、俺が今思いつくのはのは一年間友に戦い抜いていく戦友と教室、つまり新しい教室のことだった。
この学校は世界的にも注目されている試験校である。
その一環としてクラス分けの結果は一人ひとり封筒を渡して発表している。
クラスは全部でAからFまであって、振り分け試験の成績順にクラスが決まる。
発表の仕方も、少しでも上下差別させないためであろう。
とまぁいろいろ考えながら登校中の俺の名前は伊藤正宗。
この名前、ぱっと見て伊達政宗っぽく見えないだろうか・・・・・見えないだろうな。
しかも俺の右目には黒い眼帯をしてあり、知らない人が見れば暴力的なヤバイ奴か、伊達政宗をリスペクトしたイタイ奴にしか見えないだろう。
もちろんカッコつけとかではなく、とある事故が原因だ。
おかげで、一昔前には、相当苦労があったものだが―――――とか考えているうちに校門前に着いた。
☆
『うぇーーーーーーん!』
校門をくぐった瞬間、そんな悲鳴が聞こえてきた。
すごく聞き覚えのある声だったが、おそらくいい教室ではなかったからだろう。
「伊藤、遅刻だぞ」
「あ、鉄じ、じゃなくて、西村先生。おはようございます」
「今、鉄人って、言わなかったか?」
「ははっ。気のせいですよ。ギリギリで直しましたから」
ガンッ!
拳骨された。
「まったく、吉井よりも遅く来るとは・・・」
やっぱりさっきの悲鳴は明久のものだったようだ。おそらく良いクラスではなかったのだろう。あいつの成績じゃ仕方ない。
「でも普段は遅刻なんてしてませんよ」
「遅刻は、な。ほら、受け取れ」
「あ、わざわざすまねぇな」
ガンッ!!
「教師にタメ口を使うな」
「以後気をつけます」
封を切って紙を開いた。その内容は・・・
『伊藤正宗・・・・・・Fクラス』
桜印の判子で『すごくよくがんばりましょう』とあるのが腹立たしい。
「まぁ二教科ばかりがA、Bクラス並でもほかは吉井レベルならこんなもんだろう。だが、お前だってその気になればAクラスだって目指せるはずなんだと思うがな・・・」
予想しなかったわけじゃないが、改めて残念な気分になった。
ああ・・・、こんなことなら前日は戦国BASARA・・・じゃなくて日本史の勉強以外もやっておくべきだったな・・・
問 以下の問いに答えなさい。
『調理の為に火にかける鍋を製作する際、重量が軽いのでマグネシウムを材料に選んだのだが、調理を始めると問題が発生した。この時の問題点とマグネシウムの代わりに用いるべき金属合金の例を一つ挙げなさい』
姫路瑞希の答え
『問題点・・・・・・マグネシウムは炎にかけると激しく酸素と反応する為危険であるという点
合金の例・・・・・・ジュラルミン』
教師のコメント
正解です。合金なので『鉄』では駄目だという引っかけ問題なのですが、姫城さんは引っかかりませんでしたね。
土屋康太の答え
『問題点・・・・・・ガス代を払っていなかったこと』
教師のコメント
そこは問題じゃありません。
吉井明久の答え
『合金の例・・・・・・未来合金(すごく強い)』
教師のコメント
すごく強いといわれても。
伊藤正宗の答え
『アルミホイル』
教師のコメント
合金でない以前に、せめてアルミニウムと書いて欲しかったです。
俺がこの文月学園に入学してから二度目の春が訪れた。
春といえばいろいろあるが、俺が今思いつくのはのは一年間友に戦い抜いていく戦友と教室、つまり新しい教室のことだった。
この学校は世界的にも注目されている試験校である。
その一環としてクラス分けの結果は一人ひとり封筒を渡して発表している。
クラスは全部でAからFまであって、振り分け試験の成績順にクラスが決まる。
発表の仕方も、少しでも上下差別させないためであろう。
とまぁいろいろ考えながら登校中の俺の名前は伊藤正宗。
この名前、ぱっと見て伊達政宗っぽく見えないだろうか・・・・・見えないだろうな。
しかも俺の右目には黒い眼帯をしてあり、知らない人が見れば暴力的なヤバイ奴か、伊達政宗をリスペクトしたイタイ奴にしか見えないだろう。
もちろんカッコつけとかではなく、とある事故が原因だ。
おかげで、一昔前には、相当苦労があったものだが―――――とか考えているうちに校門前に着いた。
☆
『うぇーーーーーーん!』
校門をくぐった瞬間、そんな悲鳴が聞こえてきた。
すごく聞き覚えのある声だったが、おそらくいい教室ではなかったからだろう。
「伊藤、遅刻だぞ」
「あ、鉄じ、じゃなくて、西村先生。おはようございます」
「今、鉄人って、言わなかったか?」
「ははっ。気のせいですよ。ギリギリで直しましたから」
ガンッ!
拳骨された。
「まったく、吉井よりも遅く来るとは・・・」
やっぱりさっきの悲鳴は明久のものだったようだ。おそらく良いクラスではなかったのだろう。あいつの成績じゃ仕方ない。
「でも普段は遅刻なんてしてませんよ」
「遅刻は、な。ほら、受け取れ」
「あ、わざわざすまねぇな」
ガンッ!!
「教師にタメ口を使うな」
「以後気をつけます」
封を切って紙を開いた。その内容は・・・
『伊藤正宗・・・・・・Fクラス』
桜印の判子で『すごくよくがんばりましょう』とあるのが腹立たしい。
「まぁ二教科ばかりがA、Bクラス並でもほかは吉井レベルならこんなもんだろう。だが、お前だってその気になればAクラスだって目指せるはずなんだと思うがな・・・」
予想しなかったわけじゃないが、改めて残念な気分になった。
ああ・・・、こんなことなら前日は戦国BASARA・・・じゃなくて日本史の勉強以外もやっておくべきだったな・・・
更新日:2012-10-09 14:05:48