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やるんならドバーッと麻酔かけてから・・・

薮「キミ、ヤットコを持って来なさい」

ア「ハーイ」

石「え?いきなり抜くの?いきなりやンないでおくんさい。ネー、麻酔をかけるとか、神経とるとか、センセー、お願えーだ」

薮「うるさい患者だな。ひもをもってきなさい」

ア「あら、またひもですか?」

石「あら、またひもですか、てえのはなんだヨ。え?あたしが最初じゃねえってことですかい?ひもをどうしようってんだ」

薮「持って来たか、ヨシ、グルグルッとまいて、ギュッと引っ張ってやれ、ギューッと、遠慮することはないゾ」

ア(引っ張りながら悶えて)「アーン、モー、ダメッ」

石「オイ、妙な声だすない、ダメなのはこっちのほうだ。これじゃ身動きなんねえや」

薮「動くと危ないから、こうやって(ひもを引っ張る)動かないようにしてるンだ、さあ、もう観念しなさい」

石(泣声で)「まるで電気椅子だね、こりゃ。最後の頼みだ、センセー、やるんならドバーッと麻酔かけてからやっておくんなさい。とてもシラフじゃいられねえや」

薮「ヨシヨシ、この世に未練を残すといかんからきいてやろう。(アシスタントへ)キミ、一番太いのを持って来なさい」

ア(嬉しそうに)「はーい、一番太いんですね」

薮「キミが喜んでどうするんですか。ああ、持って来たかい?うん、これでいい。キミ、患者さんの頭をしっかり押さえておくんですよ、いいですか、じゃあ、口を開けて・・・キミの口を開けんじゃないの。患者さんのを開けなさい」

更新日:2009-02-28 14:53:36

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