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第八話 幽霊の剣 対 悪魔の剣
冥界にある桜並木に赤い水溜りが出来ていた。
「まだ私にはここに進入した大量の異端者を抹殺しなければいけません。あなたの相手をしている暇などありません。」
そう言って妖夢は刀を鞘に納めると後ろを向いて離れようとした。
「ふう、少し甘く見ていたな。」
「な…!」
途端、後ろから声が聞こえて妖夢は後ろを向いて構えた。
そこにはゆらりとダンテが立ち上がる姿が目に映った。
「あなたは幽霊ですか?」
「いや、だが人間でもねーぜ。」
妖夢はダンテの胸の傷を見たが、傷らしきものは無かった。
しかし体には血が刀で切り裂いた所を中心に付いていた。
ダンテはリベリオンを肩に乗せそのまま妖夢の方に歩み寄っていった。
「はぁあ!!」
餓鬼剣「餓鬼道草紙」
その一瞬、時が止まった。
妖夢は刀を払い、大量の弾幕をダンテに向かって撃った。
(今度は見られるようにしないとな。)
ダンテは弾と弾のスキマを縫うようにして進んだ。
「これならどうでしょう!」
獄神剣「業風神閃斬」
弾幕が止む。そして次の弾幕が来る。
「…あのデカイ弾は厄介そうだな。」
見るからに危険そうな弾幕が振って来る。
だがスキマが広いのでダンテは難無く避けた。
更に同じ弾幕が来る。
「HA!同じ手は二度通じな…ん?」
時がまた止まった。
突然、妖夢が自分が放った弾幕を切った。
すると大きな弾幕が全てはじけ中から小さい弾幕が多数出てきた。
「これはすげーな。」
避けられるのは難しそうだ。
ダンテは腰からエボニーとアイボリーを抜き撃った。
ダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダン!!
ダンテは銃を撃ちまくってほとんどの弾幕を相殺した。
「な…!」
ダンテは弾幕を避けながら妖夢に向かって発砲した。
妖夢は避けたが…。
キン!!
その内の一発が妖夢の楼観剣の刀身に当たった。
刀は弾かれダンテの近くに落ち、妖夢は反動で地面に倒れた。
「く…早く止めを刺してください。」
妖夢は覚悟していた。
刀を持っていた手は震えている。
「…フン。そのくらいか?」
ダンテは銃をしまいリベリオンで刀を弾いた。
刀は妖夢の近くに落ちた。
「な…なぜ斬らないんですか?」
「剣を持つんだったら諦めないで戦え。守れる者も守れやしねえ。それくらいじゃあ異端者っていうのに簡単に殺されるぜ。」
「なんであなたが異端者の存在を?」
「いや、妖夢が口に出したからだろ。」
「…あ、そういえばそんな事言いましたよね。」
そして…私には守る人がいる…。
くすくすと妖夢は笑った。
初対面の人を呼び捨てで言う人はそうそういませんよ?
しかし、嫌ではなかった。
気付くと手の震えは治まっていた。
「あなたと剣を交えると不思議と楽しい気がします。」
妖夢は刀を持ってダンテに近づいた。
何だろう、この気持ち。
自然と楽しい気持ち…。
「そりゃあ、ありがたいね。だがそろそろfinaleといくか!」
ダンテもリベリオンを持って妖夢に近づいていった。
ダンテと妖夢との距離がおよそ五メートルに達した時、二人は走り出した。
「はああ!」
妖夢は回転しながら岩をも切り裂くスピードでダンテを斬る。
しかしダンテはそれを体で受け止める。
「おまえの気持ち確かに受け取ったぜ。後は俺にまかせな!」
ドス!!
ダンテは妖夢の脇腹にリベリオンの胴の部分をぶつけ、そのまま吹き飛ばした。
妖夢は吹き飛ばされ一本の桜の木にぶつかった。
そのまま妖夢は崩れ落ち体から血を流していた。
「妖夢!」
ダンテは駆け寄り妖夢の様子を見た。
「…異端者っていうのに付けられた傷か?」
明らかに今回の戦いで負傷したものではなかった。
傷口は浅いがこのまま動いたら更に悪化するだろう。
「…はい。」
ダンテはネヴァンを呼び出し悪魔化させる。
「…わかった。ネヴァン、この娘を頼む。」
「あら。あなたが誰かを心配するなんてめずらしいわね。」
「この娘は関係無いだけさ。妖夢、手加減できなくてごめんな。」
「いえ…手加減など結構です…。それより幽々子さまを…お願いします…。」
どうやら気を失ったようだ。
「早く行きなさい。」
「頼むぜ。変な事はするなよ。」
「重症な人に向かってそんなことしないわ。」
ダンテは桜並木を歩いていった。
「異端者…たぶん悪魔だな。」
ダンテはリベリオンを肩に乗せ大きく立っている桜の木に向かって歩いていた。
「関係ないやつまで巻き込みやがって…。ただで済むと思うなよ?」
ダンテの口調が少しおかしかった。
その頃紫の家…。
「じゃあ、報酬はダンテと山分けで決まりね!」
「…私、こんなんじゃなかったのに。」
レディのペースに押される紫がいた。
「まだ私にはここに進入した大量の異端者を抹殺しなければいけません。あなたの相手をしている暇などありません。」
そう言って妖夢は刀を鞘に納めると後ろを向いて離れようとした。
「ふう、少し甘く見ていたな。」
「な…!」
途端、後ろから声が聞こえて妖夢は後ろを向いて構えた。
そこにはゆらりとダンテが立ち上がる姿が目に映った。
「あなたは幽霊ですか?」
「いや、だが人間でもねーぜ。」
妖夢はダンテの胸の傷を見たが、傷らしきものは無かった。
しかし体には血が刀で切り裂いた所を中心に付いていた。
ダンテはリベリオンを肩に乗せそのまま妖夢の方に歩み寄っていった。
「はぁあ!!」
餓鬼剣「餓鬼道草紙」
その一瞬、時が止まった。
妖夢は刀を払い、大量の弾幕をダンテに向かって撃った。
(今度は見られるようにしないとな。)
ダンテは弾と弾のスキマを縫うようにして進んだ。
「これならどうでしょう!」
獄神剣「業風神閃斬」
弾幕が止む。そして次の弾幕が来る。
「…あのデカイ弾は厄介そうだな。」
見るからに危険そうな弾幕が振って来る。
だがスキマが広いのでダンテは難無く避けた。
更に同じ弾幕が来る。
「HA!同じ手は二度通じな…ん?」
時がまた止まった。
突然、妖夢が自分が放った弾幕を切った。
すると大きな弾幕が全てはじけ中から小さい弾幕が多数出てきた。
「これはすげーな。」
避けられるのは難しそうだ。
ダンテは腰からエボニーとアイボリーを抜き撃った。
ダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダン!!
ダンテは銃を撃ちまくってほとんどの弾幕を相殺した。
「な…!」
ダンテは弾幕を避けながら妖夢に向かって発砲した。
妖夢は避けたが…。
キン!!
その内の一発が妖夢の楼観剣の刀身に当たった。
刀は弾かれダンテの近くに落ち、妖夢は反動で地面に倒れた。
「く…早く止めを刺してください。」
妖夢は覚悟していた。
刀を持っていた手は震えている。
「…フン。そのくらいか?」
ダンテは銃をしまいリベリオンで刀を弾いた。
刀は妖夢の近くに落ちた。
「な…なぜ斬らないんですか?」
「剣を持つんだったら諦めないで戦え。守れる者も守れやしねえ。それくらいじゃあ異端者っていうのに簡単に殺されるぜ。」
「なんであなたが異端者の存在を?」
「いや、妖夢が口に出したからだろ。」
「…あ、そういえばそんな事言いましたよね。」
そして…私には守る人がいる…。
くすくすと妖夢は笑った。
初対面の人を呼び捨てで言う人はそうそういませんよ?
しかし、嫌ではなかった。
気付くと手の震えは治まっていた。
「あなたと剣を交えると不思議と楽しい気がします。」
妖夢は刀を持ってダンテに近づいた。
何だろう、この気持ち。
自然と楽しい気持ち…。
「そりゃあ、ありがたいね。だがそろそろfinaleといくか!」
ダンテもリベリオンを持って妖夢に近づいていった。
ダンテと妖夢との距離がおよそ五メートルに達した時、二人は走り出した。
「はああ!」
妖夢は回転しながら岩をも切り裂くスピードでダンテを斬る。
しかしダンテはそれを体で受け止める。
「おまえの気持ち確かに受け取ったぜ。後は俺にまかせな!」
ドス!!
ダンテは妖夢の脇腹にリベリオンの胴の部分をぶつけ、そのまま吹き飛ばした。
妖夢は吹き飛ばされ一本の桜の木にぶつかった。
そのまま妖夢は崩れ落ち体から血を流していた。
「妖夢!」
ダンテは駆け寄り妖夢の様子を見た。
「…異端者っていうのに付けられた傷か?」
明らかに今回の戦いで負傷したものではなかった。
傷口は浅いがこのまま動いたら更に悪化するだろう。
「…はい。」
ダンテはネヴァンを呼び出し悪魔化させる。
「…わかった。ネヴァン、この娘を頼む。」
「あら。あなたが誰かを心配するなんてめずらしいわね。」
「この娘は関係無いだけさ。妖夢、手加減できなくてごめんな。」
「いえ…手加減など結構です…。それより幽々子さまを…お願いします…。」
どうやら気を失ったようだ。
「早く行きなさい。」
「頼むぜ。変な事はするなよ。」
「重症な人に向かってそんなことしないわ。」
ダンテは桜並木を歩いていった。
「異端者…たぶん悪魔だな。」
ダンテはリベリオンを肩に乗せ大きく立っている桜の木に向かって歩いていた。
「関係ないやつまで巻き込みやがって…。ただで済むと思うなよ?」
ダンテの口調が少しおかしかった。
その頃紫の家…。
「じゃあ、報酬はダンテと山分けで決まりね!」
「…私、こんなんじゃなかったのに。」
レディのペースに押される紫がいた。
更新日:2012-07-05 19:00:45