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≪19番道路≫

ここは、セキチクシティの近くの海岸
そこに、サトシとキョウが間合いを取り
互いに真剣に、向き直る
足元には、相棒のピカチュウが、今日は、ちゃんといた



「キョウさん、今日はいいバトル日和ですね。 俺、超わくわくしてますよ?
手汗も凄い」
「ピカ・・・」

汗がにじむ手の平をギュッと握りしめる
その横で、ピカチュウが同じように手を握り締め
ほお袋からピリッと電気を出し今か今かとバトルの時を楽しみにしているようだ

「わしの方こそ、年甲斐もなく、久々に手汗を握っておる・・・日ごろ精神鍛錬は怠っていないというのに、修行が足らんと改めんとの・・・だが、今は、そんなことよりも、お主との試合の方大事、鍛錬はのちほどにしよう」
「ふは、そうしてください」
「ピカピカ」



「今日は、ピカチュウがいるね、今日は侮れない相手だって、意識しているようだね」
シゲルもいつも以上に、真剣だった
なんせ・・・
「まあな、今まで以上に、侮れないだろうな、相手はなんたって前とは違って、ジムリーダーから四天王になるほどに、強くなっているんだ、やはり、一番相棒は外せないだろう」
タケシもまた、シゲル同様に、真剣に2人を見ていた
彼も、また、昔はジムリーダーだった身だ
四天王となった、キョウの強さがどれほどかが気になった
テレビでも、試合は放送されるが、今目の前で、行われる試合は、それよりも興味があった、なんたって、現四天王と現ポケモンマスターの試合なのだから・・・
「現役四天王、対、現役ポケモンマスターのバトルじゃ、そりゃ真剣に見ないとね、こんな機会、生でしかも公式戦じゃないにしろ、トレーナーたるもの注目しないのはないね」
「ピカ・・・」
ヒロシも真剣だ、その口元は、いつも以上に楽しそうで、彼の肩の上にいたレオンも不敵に笑っていて、興奮は隠しきれないようだ
「あいつが、どう動くかも、注目しなければならんな・・・今後の為にも、現役の四天王の方も、実に興味深い」
「シンジ、楽しそうだな」
いつも、無表情な彼を、その滅多に動かない筋肉がかすかに動くのをジュン、見逃すことはなかった
この旅中、彼の癖は、大分把握しているので
ジュンだけじゃなく、結構全員が、読めるのだが
「ああ、こんな興味深い試合を、間近で見られること、そうそう無いんだ、楽しまないわけはあるまい、色々分析するのに、もってこいだからな」
少し口角が上がるのを、ジュンは、間近で見ていた
「・・・ああ、そうだな(負けていられないんだ、俺も、目に焼き付けておかないとな・・・)」
「ケンゴ、ビデオカメラで撮っておいてね、今日のバトルの為に生かすんだから」
「ああ、撮っとかない訳ないだろう?」
ケンゴの手には、小型のビデオカメラが、握られていた
今後のバトルの参考にと、コンテスト組もフル装備だ
「どんなバトルになるんだろうね? 楽しみすぎるかも~」
「そうだね~、四天王とポケモンマスターのバトルなら、わくわくしない訳ないよね」
「うん、僕も、サトシとキョウさんのバトル、わくわくするな~」
ハルカとノゾミも、興味深そうに観戦し、マサトといえば新しいポケモンに会った時のような、それ以上の輝く瞳で、今か今かと現役四天王、ポケモンマスターのバトルの開始を待っていた
「・・・」
(サトシ様と父上・・・どういうバトルをするのかしら?)
アンズも、真剣にジムリーダーの顔をし、面白そうに観戦していた

更新日:2014-02-16 00:13:43

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サトシとポケモン達とその仲間達の冒険リメーク