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失敗は成功のもと・・・性交は失敗のもと!?(後編)

 
 約40分後・・・風呂場のドアが開閉する音が聴こえた。

(おっ、上がってきたな)と思った寛祐が「彩ちゃん、ツマミは何がいい?」
と聴くと、その声は激しいドライヤーの音でかき消され、
寛祐のセリフは【独り言】となった。

 さらに15分後・・・時刻は深夜2時半頃・・・
洗面所の扉が開くと、なぜか【風呂上がりとは思えぬ姿】で彩が出てきた。
その姿は、風呂に入る前と全く同じだったのだ。

寛祐「???・・・・・あっ、ゴメン!【着替え】を用意するの忘れてた」

彩「いいのいいの。気にしないで・・・体を洗って下着だけ替えたかったんで」

寛祐「え゛っ・・・じゃあ今、俺のパンツ(ブリーフ)穿(は)いてるの?」

「ぷふっ(笑)。そんなわけないでしょ!!」
彩はハンドバッグを手にぶら下げて見せながら言った。

彩「下着の代えぐらい、いつも持ってますよぉ。万一、破れたり汚れたときのために。
ストッキングだって伝線したときに備えて、予備のを小さくくるんで入れてあるし」

寛祐「そっか・・・(笑)。俺ってモテないから、女のことよく知らなくて」

彩「いいの。寛祐さんは・・・それで。
へんに【女に慣れてる男】とは、絶対に結婚したくないもん・・・すぐ浮気しそうだから」

寛祐「けっ・・・結婚て・・・まさか彩ちゃん、あの話って本気?」

「本気じゃいけない?」彩は寛祐に抱きつき
服のうえから、そっと胸の膨(ふく)らみを押しつけた。

「・・・いえ! いけなくありません」
 寛祐は、また硬直してしまった・・・
 

更新日:2009-01-30 18:04:42

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