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価値観
「じゃあね~、お疲れ~」
私の声には反応せず、智子は別の方を見ていた。
視線の先には男が立っていた。
照れくさそうに近づいて来た男は、
「先程はありがとうございました」
昼間のコンタクトレンズの男だった。
「お礼に今からお食事でもどうかと……」
どこから見ても草食系男子にしか見えないその男は、以外にも積極的だった。
「どうする?」
と私達は顔を見合わせた。
「私も良いんですか?」
智子が訪ねた。
「勿論です」
智子は、男に気付かれないように、よっしゃ~と小さくガッツポーズした。
「ところで何ご馳走してくれるの? フレンチ? イタリアン? それとも懐石料理? ネ~ネ~ネ~ネ~」
私達は戸惑う男の顔をこれでもかと覗き込んだ。
男は定食屋しか知らないので、何処かお勧めの店はないかと尋ねた。
私達はあまり高いところも悪いからと、行きつけの和民坐へ行く事にした。
私の声には反応せず、智子は別の方を見ていた。
視線の先には男が立っていた。
照れくさそうに近づいて来た男は、
「先程はありがとうございました」
昼間のコンタクトレンズの男だった。
「お礼に今からお食事でもどうかと……」
どこから見ても草食系男子にしか見えないその男は、以外にも積極的だった。
「どうする?」
と私達は顔を見合わせた。
「私も良いんですか?」
智子が訪ねた。
「勿論です」
智子は、男に気付かれないように、よっしゃ~と小さくガッツポーズした。
「ところで何ご馳走してくれるの? フレンチ? イタリアン? それとも懐石料理? ネ~ネ~ネ~ネ~」
私達は戸惑う男の顔をこれでもかと覗き込んだ。
男は定食屋しか知らないので、何処かお勧めの店はないかと尋ねた。
私達はあまり高いところも悪いからと、行きつけの和民坐へ行く事にした。
更新日:2012-03-31 13:07:59