• 73 / 1468 ページ

駆け抜けろ、平和な学校!

「おっし、到着!」

「いえーい!」

遊速と蓮がノリノリで校舎の中へと入って行くと、美斗が違う下駄箱へ行く。
桐谷と未来が3年生、美斗が2年生、そして新入生である遊速と蓮はまた別々なのだ。

「あっ、美斗ちゃん」

未来が美斗に手招きをし、美斗が未来の元へと行く。

「何ですか?」

美斗が来たのを確認し、未来が美斗に耳打ちする。

「今日、帰ったら私の使っていないスパッツあげるね」

今朝の桐谷の愚行を気にしていると思った未来の優しさであり、事実美斗からしてもあらがたかったため、二つ返事で引き受ける。

「ありがとうございます」

「美斗、何の話してたんだ?」

その元凶はいまいちよくわかっていないような表情を浮かべながら話しかけるが、未来がつんとする。

「女の子同士の大切な話よ」

「そうそう。いくら桐谷先輩でも内容を話すわけにはいかないわ」

「ちぇ。じゃ、俺もう教室に行くからな。またな」

「うん、またね」

美斗が手を振って桐谷が教室に行くのを見送る。

「美斗ちゃん、本当にうちの馬鹿弟でいいの?」

未来がそう言うと、美斗はこくりと頷く。

「うん。私の胸の中にあるこの思いはかけがえないものだから」

「そっか……弟が何かやらかしたらすぐに報告してね」

「うん」

そう言い残すと、美斗と未来が別々の教室へと行く。


更新日:2012-06-27 00:01:17

  • Twitter
  • LINE
  • Facebook