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駆け抜けろ、入学試験!

「急がなきゃな!」

少年はひたすら道を走り続ける。

プロローグの時から走り続け、走行距離は優に6キロを突破した。だが、彼のスピードは衰えない。

「せっかく届いたアカデミアへの入学便り、それに書いてある試験所に急がなくちゃ! 残り時間はあと30分、急がなくちゃな!」

少年はそう言いながら全速力で走り続ける。



所変わって、ここはアカデミア入学試験所。

「今日はどれだけの生徒が来ますか、楽しみですね」

教職員の一人であろう人がひげを生やした老人に話しかけ、老人は優しげな笑みを浮かべる。

「うむ、そうだな。なんせアカデミアも数が増え、他のアカデミアも優秀な生徒を確保したいと躍起になっておる。それが学校の良さにも繋がるわけだからの」

「わが校でも今年は入学試験を行うぐらいですからね」

「本来はそんなことはせず、デュエルを楽しんでもらいたいんだがのおぉ」

老人がそう言うと、立ち上がり部屋を離れる。

「どうしたんですか?」

「ちょっと外の空気を吸ってくる」


「はぁ……よかった、間に合った」

少年がそう言うと、Vサインをする。

「さてと、入学票もちゃんと持ってきたし、あとは受付を済ませるだけだな」

少年がそう言いながら試験所に入ろうとすると、老人に出会う。

「こんにちは。今日の試験の人ですか?」

少年が尋ねると、老人は少しだけ考えたそぶりを見せ、首を横に振る。

「厳密にはちょっと違うんだが……君はここのアカデミアの入学志望者かい?」

「はい、名前は藤堂 遊速! 常に己の道を駆け抜けるデュエリストです!」

「ふむ、そうか。ひとつ質問させてくれんか。君の目指すものは何だい?」

「はい、俺の目指す道はただひとつ! みんなが見たことがない楽しいデュエルをできるようになることです!」

「なるほど……希望に満ちたいい目だ。君がここの試験を突破できることを楽しみにしているよ」

「はい! っと、そろそろ急がなくちゃ! じゃ、失礼しました!」

藤堂はぺこりと頭を下げ、試験所の建物へと走っていった。

更新日:2012-03-03 10:39:57

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