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赤獅子の王は、また海図に次に向かう場所に印をつけてくれた。


その場所は、竜の島から4海域南に進んだところにある。



竜の島が遠ざかっていく。

「まちなよ、あんちゃん!」

突然呼び止められた。

辺りを見回すが、声の主は見当たらない。


ザパッと魚がリンクの前で跳ねた。

その魚が話かけてくる。

「お前さんの持ってる海図、どこで仕入れたか知らねえ〜が、海以外は、ほとんど何も書かれてねえじゃねぇ〜か」

変な口調だ。


「そんなのは、海図とはいわねぇ〜よ!」


リンクの持っている海図は、プロロ島とタウラ島、それと魔獣島しか書かれていなかった。

それ以外は、本当に何も書かれていない。


「なんでい?親切に言ってやってるのに、寝ションベンでももらしたようなポカ〜ンとしたツラしやがって…」

リンクの顔を見て、魚が言う。


「とにかく、この島について、とっておきの情報を教えてやるから海図を開きな!」


リンクが海図を開くと、魚は筆をくわえてジャンプした。

魚が器用に筆を使い、海図に竜の島を書いた。


「他の島にいるダチ公たちにも連絡しておいたから、島の近くでジャンプしてる魚を見かけたら、近づいてみるんだな。その島の海図が手に入るぜ」

魚はリンクに言ったあと、赤獅子の王を見る。


「おう!そこの赤獅子のおいちゃん、アンタからの借りはけえしたよ!後は、うまくやんな!」

そう言うと、魚は海に潜っていった。


赤獅子の王に聞くと、彼は魚男というらしい。



船を進め、竜の島の海域を出る。


溶岩を吹き出す、火山のような島が見えてきた。

溶岩が海に流れ、ぼこぼこと沸騰しているようだ。

近づくだけで熱い。


だが、ここにも魚男はいた。

船を近づける。

更新日:2012-02-17 23:43:33

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