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第四章 海3

オリジナル:http://blogs.yahoo.co.jp/kome125


利奈は夜、光秀のアパートに居た。


光秀はパソコンで、新婚旅行のプランを立てていた。


それを見ていた利奈は、「ちょっと、結婚式の段取りを立てる前に、


新婚旅行の設定するのは、おかしいでしょ」と、怒っていた。


光秀はパソコン画面を見ながら、「西海岸いいよな、


アメリカはプランが安いし」と、聞く耳を持たなかった。


利奈は呆れ顔で、「もう、その前に親戚の皆さんに、


挨拶行かなければ、ならないでしょ」と、激怒した。


光秀、「そんなに怒らなくても、来週日曜日に挨拶に行く事は、決めてあるだろ」と、


床に座っていた利奈に告げた。


利奈、「海外旅行でなくても良いのよその分、今後結婚してからの、


生活資金に回して、光秀の会社が安定したら、


お金を貯めて、海外旅行に行けば良い事よ」と、忠告した。


光秀、「利奈は現実的だな、一生に一度の新婚旅行だぜ、


思い出を沢山海外で作ろうぜ」と、はしゃいでいた。


利奈、「お金は何処から出てくるのよ」と、心配に成って問い掛けると、


光秀は、「お前の金なんか宛てにしてないよ、


俺の貯めた金で行くさ」と、余裕の表情だった。


利奈、「幾ら有るのよ」、問うと、


光秀、「300万位は貯めが有るよ」と、呟いた。


利奈、「私そんなに貯金が有るなんて、聞いてないけど」と、追求すると、


光秀、「利奈が聞かないから、言わなかっただけだ」と、反論した。


利奈は呆れて、「これから私達、夫婦になるのよ、


お互いの貯金を確かめ合わないと、


やりくり出来ないでしょ」と、両手で床を叩いた。


それを見た光秀、「はいはい、利奈の貯金通帳はこの間、見せて貰いましたよ、


大金持ちでいらっしゃる!」と、嫌味気に答えた。


利奈、「大した額では無いわよ」と、控えめに貯金額を表現すると、


光秀は、「俺の貯蓄の三倍は有るだろ」と、やっかんだ。


利奈、「私、車も買わないし、


第一パチンコも遣らないし」と、貯めた金の要素を告げると、


光秀は、「男は色々と付き合いが有るの」と、光秀の弁明を述べた。


利奈はその弁明を覆す様に、「パチンコは何時も、


一人で行くでしょ」と、反論した。


すると光秀、「パチンコ屋に居る同僚に携帯で、


呼び出されるから行くんだよ」と、言い訳染みた反論に、


利奈は、「何時もでは、ないでしょ」と、咎めた。


そんな会話で夜が更けていった。


次の日、利奈は会社の社員達と、昼休み社内で話をしていた。


利奈、「もー、男ってなんであんなに、後先の事を考えないのよ」と、


機嫌を損ねていた。


それを見た近藤は、営業の石塚と渋い顔をしていた。


同僚の吉永 紗江が、「イラ付き過ぎなの利奈は、


そんなに完璧な夫婦生活を望んでいると、


現実を目の当たりにした時、気が狂うわよ」と、叱った。


利奈、「完璧って言うけど、夫婦生活の基盤はお金でしょ、


お金が無くなると必ず夫婦は、ギクシャクするのよ」と、言い返すと、


近藤が呆れて、「何不自由無く育ってきた君が、やけに金に拘るね」と、語ると、


恵美子、「がめついのよ利奈は」と、嫌味を言うと、


利奈、「何よ、あんた先週近藤さんと腕組んで、


お気に入りの店に近藤さん誘っている時、


勘定は割り勘にしようって、言ってたじゃないの、あんたが誘ったなら、


あんたが近藤さんに奢りなさいよ」と、覆した。


それに大して恵美子は、「聞いていたのね。


利奈は男のメンツって言う物が、まったく解ってないのよ、


普通は年上の男性は、年下の女性に奢るのが当たり前だと考えるけど、


私がその男性に本気だと言う事を、アピールするには、女性の方から、


年上の男性に、割り勘にする事を伝えるの。


更新日:2012-02-05 09:06:03

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