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Turn5 虚無に生きる少女
「由々しき事態だ」
兄さんの第一声はそれだった。
確かにそうよね。煌石さんは入部してくれたけど、肝心の大会に一緒に参加する人が入ってない。というか、候補が見つかりもしない。
何人か連れて来たんだけど……
「女の子で探して来てくれ。野郎に興味はないんだ。というか、貴様ら、まさか遊璃目当てじゃないだろうな?遊璃は俺のだからな。絶対に渡さないぞ」
兄さんがそう言って、入部を認めなかった。
だから、部員が足りないのは兄さんのせいでもある。後、私は兄さんのものじゃない!
「せっかくかわいい子が入ったのに、メイドさんじゃない。メイド服、似合いそうなのに」
「すみません」
兄さんの認識は別のものだった。煌石さんもそこで謝らなくてもいい!
「それはいいとして、困っていることは確かね」
葵先輩が話を戻してくれる。流石、生徒会長。
「部員のことなら心配ないさ。もしもの時は一緒に大会に出てくれるよう、村人Aに頼めばいいんだ」
「そんな無茶苦茶な……」
村人Aって。そんなことでいいの、この部は?その人が入ったチームは確実に弱くなるじゃない。
「あ、別にこの高校じゃなくてもいいのなら、一人心辺りがありますヨ?」
「え?本当?」
まさかなゆにそんな知り合いがいたなんて知らなかった。
「女の子なのか!?」
「兄さん、それは聞くべきところじゃないでしょ」
「……資格は?」
「私、思うんですけど。私が入ってる以上、もう資格がどうとか関係なく入れるようにすればいいんじゃないですか?」
兄さんも綾小路先輩も聞くべきことが違う。二人ともデュエルとは関係ないところでこだわりすぎ。
「大丈夫ですヨ?彼女は女の子だし、入部資格もバッチリですヨ?」
そんな質問になゆも律義に答える。疑問形になるから、答えてるのか質問してるのか怪しいけど。
「それじゃあ、なゆちゃんは今日の放課後、勧誘してきて」
「イエッサー!」
心配だな。
「私も行くわ。相手が女の子ならなゆが何しでかすか分からないもの」
「大丈夫ですヨ?私はユウリン一筋ですから」
「だが、遊璃は俺の嫁だ!」
「二人とも、うっさいッ!」
兄さんの第一声はそれだった。
確かにそうよね。煌石さんは入部してくれたけど、肝心の大会に一緒に参加する人が入ってない。というか、候補が見つかりもしない。
何人か連れて来たんだけど……
「女の子で探して来てくれ。野郎に興味はないんだ。というか、貴様ら、まさか遊璃目当てじゃないだろうな?遊璃は俺のだからな。絶対に渡さないぞ」
兄さんがそう言って、入部を認めなかった。
だから、部員が足りないのは兄さんのせいでもある。後、私は兄さんのものじゃない!
「せっかくかわいい子が入ったのに、メイドさんじゃない。メイド服、似合いそうなのに」
「すみません」
兄さんの認識は別のものだった。煌石さんもそこで謝らなくてもいい!
「それはいいとして、困っていることは確かね」
葵先輩が話を戻してくれる。流石、生徒会長。
「部員のことなら心配ないさ。もしもの時は一緒に大会に出てくれるよう、村人Aに頼めばいいんだ」
「そんな無茶苦茶な……」
村人Aって。そんなことでいいの、この部は?その人が入ったチームは確実に弱くなるじゃない。
「あ、別にこの高校じゃなくてもいいのなら、一人心辺りがありますヨ?」
「え?本当?」
まさかなゆにそんな知り合いがいたなんて知らなかった。
「女の子なのか!?」
「兄さん、それは聞くべきところじゃないでしょ」
「……資格は?」
「私、思うんですけど。私が入ってる以上、もう資格がどうとか関係なく入れるようにすればいいんじゃないですか?」
兄さんも綾小路先輩も聞くべきことが違う。二人ともデュエルとは関係ないところでこだわりすぎ。
「大丈夫ですヨ?彼女は女の子だし、入部資格もバッチリですヨ?」
そんな質問になゆも律義に答える。疑問形になるから、答えてるのか質問してるのか怪しいけど。
「それじゃあ、なゆちゃんは今日の放課後、勧誘してきて」
「イエッサー!」
心配だな。
「私も行くわ。相手が女の子ならなゆが何しでかすか分からないもの」
「大丈夫ですヨ?私はユウリン一筋ですから」
「だが、遊璃は俺の嫁だ!」
「二人とも、うっさいッ!」
更新日:2012-01-04 00:11:57