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第3回目
チャンチャラララランチャララ……
「はいはーい、六時につながる異次元チャンネル、ラジオ『きらきら星放送局』<マッドパーティのマッドティーパーティー>でーす! パーソナリティーはもうおなじみ、三月うさぎと」
「帽子屋」
「眠りねずみ!」
三月兎「の三人でお送りしまーす! ちなみに、先週はクロッケー大会でお休みでしたー。さてさて今週のゲストは、白うさぎ、いや、時計うさぎ、いや、紳士うさぎさんでーす!」
*****「あ、どうも……なんとかうさぎです」
眠り鼠「……『紳士うさぎ』?」
帽子屋「うさぎの紳士で『うさぎ紳士』が正しいんじゃねーか?」
眠り鼠「そんな、タ○シード仮面じゃないんだから……」
三月兎「おう、三月うさぎとなんとかうさぎじゃややこしいから、『うさぎ紳士』がええか。かまへん? 同類」
*****「あ、僕は……かまいませんけど……」
三月兎「あんた、ええやつやな……」
眠り鼠「この場合のいいやつとは都合がいいとか……」
三月兎「余計なこと言わんの! 気にしたらあかんよ、うさぎ紳士さん。では、よろしくお願いしまーす!」
兎紳士「こちらこそ、どうぞよろしくお願いします(笑)」
三月兎「ん、ではさっそく、お手紙読んでもらおっかなー、うさぎ紳士さんに!」
兎紳士「え、いきなり僕ですか……?」
帽子屋「扱いやすいと踏んだな」
兎紳士「そんなっ」
三月兎「ちゃうっ、ちゃうてぇー。これはうさぎ紳士さんのような眼鏡かけてる者に読んでもらいたいんやてー! ほい」
兎紳士「ええーと、では読みます。『こんにちは、いつも楽しく拝聴させていただいています。突然ですが私の恥ずかしい体験を聞いてください。この前、本屋で買い物をしたときに、レジにすっごくかっこいい眼鏡をかけた男の人がいたんです。でも、そんなすてきな人に差し出したのは、BL漫画。自分が悲しくなっちゃいました』ええーと、ペンネーム『あらゆる意味でそれほどでもない』さん、より……です。あの、BLってなんですか?」
三月兎・帽子屋『…………』
眠り鼠「オレが教えていいのかな? うさぎ紳士さん、ちょっと! あのね、ごにょごにょ……」
兎紳士「ああ! ははあ……なるほど。そうでしたか(苦笑)」
三月兎「うさぎ紳士さん、どや。OKですかー?」
兎紳士「はい。……けど、わかりませんね。何が問題なんです?」
眠り鼠「だからぁ、女性が好みの男性に同性愛の漫画を見せるのは気まずいってことでしょー」
帽子屋「……『かっこいい眼鏡』をかけた男の人、か……」
眠り鼠「えっ? そこを強調?」
三月兎「ん? そやな、どっちかわからへんな。もしかしたら眼鏡にグッときたんかも知らんで」
兎紳士「そんなまさか……」
三月兎「いやー、眼鏡好きの女性はおるよ。眼鏡かけてるんやったらなんでもええんちゃうん?」
眠り鼠「うーん……。確かに、男の『眼鏡っ子』萌えには結構条件があって、秘書でも学生でも……普段はソツがないとかドジだとかどんなでも、何かあったときには自分を頼ってくれそうなタイプ? 女の子のそれはもっと、不良だろうが天才だろうが凡人だろうが……」
兎紳士「はあ、なぜでしょうか」
眠り鼠「それはね、こういうことなんだよ。うさぎ紳士さん、眼鏡をはずしてみてくれる?」
兎紳士「こうですか? ……あ」
眠り鼠「チュッ」
三月兎・帽子屋『!』
三月兎「いやぁーっ! やりおったぁーっ! 『ほっぺにチュウ』ーっ! えっちぃーっ」
帽子屋「アホらしい」
眠り鼠「秘密がありそうなところがたまらないんだよ。はずすのは特別なときだけ、自分だけが知ってる顔、ってね。つまり独占欲かな、と」
三月兎「いやーっ。キョンキョンやーっ。『私だけに見せる横顔』ネーッ」
兎紳士「いやあ……これはこれは……どうも」
眠り鼠「どういたしまして」
三月兎「キミら変やで?」
眠り鼠「ふふふ……。まあ、ヒーロー物の主人公だってたいてい自分がヒーローだってヒロインに最後まで明かさないじゃん。もちろん、作品を見ている人は知っているけど、女性はヒロインに入り込むとしてね……」
帽子屋「知らないんじゃダメじゃねえか」
眠り鼠「その場合はみんなが知らないからいいんだよ。自分はその人の特別なんだから、それで満足なわけ。『ああ、自分がいなければどうしようもないぼんくらに見えるのに』(さっ)」
兎紳士「なぜ僕を見るんです?」
眠り鼠「『実はヒーローだなんて!』……意外性に弱いのさ。眼鏡をはずすと、実は……?(さっ)」
三月兎・帽子屋『実は……?(さっ)』
兎紳士「だからなぜ僕を見るんです? 何も隠しちゃいませんよっ」
眠り鼠「まあ、けど、誰でもいいわけじゃないだろうけどね……似合う似合わないがあるし」
「はいはーい、六時につながる異次元チャンネル、ラジオ『きらきら星放送局』<マッドパーティのマッドティーパーティー>でーす! パーソナリティーはもうおなじみ、三月うさぎと」
「帽子屋」
「眠りねずみ!」
三月兎「の三人でお送りしまーす! ちなみに、先週はクロッケー大会でお休みでしたー。さてさて今週のゲストは、白うさぎ、いや、時計うさぎ、いや、紳士うさぎさんでーす!」
*****「あ、どうも……なんとかうさぎです」
眠り鼠「……『紳士うさぎ』?」
帽子屋「うさぎの紳士で『うさぎ紳士』が正しいんじゃねーか?」
眠り鼠「そんな、タ○シード仮面じゃないんだから……」
三月兎「おう、三月うさぎとなんとかうさぎじゃややこしいから、『うさぎ紳士』がええか。かまへん? 同類」
*****「あ、僕は……かまいませんけど……」
三月兎「あんた、ええやつやな……」
眠り鼠「この場合のいいやつとは都合がいいとか……」
三月兎「余計なこと言わんの! 気にしたらあかんよ、うさぎ紳士さん。では、よろしくお願いしまーす!」
兎紳士「こちらこそ、どうぞよろしくお願いします(笑)」
三月兎「ん、ではさっそく、お手紙読んでもらおっかなー、うさぎ紳士さんに!」
兎紳士「え、いきなり僕ですか……?」
帽子屋「扱いやすいと踏んだな」
兎紳士「そんなっ」
三月兎「ちゃうっ、ちゃうてぇー。これはうさぎ紳士さんのような眼鏡かけてる者に読んでもらいたいんやてー! ほい」
兎紳士「ええーと、では読みます。『こんにちは、いつも楽しく拝聴させていただいています。突然ですが私の恥ずかしい体験を聞いてください。この前、本屋で買い物をしたときに、レジにすっごくかっこいい眼鏡をかけた男の人がいたんです。でも、そんなすてきな人に差し出したのは、BL漫画。自分が悲しくなっちゃいました』ええーと、ペンネーム『あらゆる意味でそれほどでもない』さん、より……です。あの、BLってなんですか?」
三月兎・帽子屋『…………』
眠り鼠「オレが教えていいのかな? うさぎ紳士さん、ちょっと! あのね、ごにょごにょ……」
兎紳士「ああ! ははあ……なるほど。そうでしたか(苦笑)」
三月兎「うさぎ紳士さん、どや。OKですかー?」
兎紳士「はい。……けど、わかりませんね。何が問題なんです?」
眠り鼠「だからぁ、女性が好みの男性に同性愛の漫画を見せるのは気まずいってことでしょー」
帽子屋「……『かっこいい眼鏡』をかけた男の人、か……」
眠り鼠「えっ? そこを強調?」
三月兎「ん? そやな、どっちかわからへんな。もしかしたら眼鏡にグッときたんかも知らんで」
兎紳士「そんなまさか……」
三月兎「いやー、眼鏡好きの女性はおるよ。眼鏡かけてるんやったらなんでもええんちゃうん?」
眠り鼠「うーん……。確かに、男の『眼鏡っ子』萌えには結構条件があって、秘書でも学生でも……普段はソツがないとかドジだとかどんなでも、何かあったときには自分を頼ってくれそうなタイプ? 女の子のそれはもっと、不良だろうが天才だろうが凡人だろうが……」
兎紳士「はあ、なぜでしょうか」
眠り鼠「それはね、こういうことなんだよ。うさぎ紳士さん、眼鏡をはずしてみてくれる?」
兎紳士「こうですか? ……あ」
眠り鼠「チュッ」
三月兎・帽子屋『!』
三月兎「いやぁーっ! やりおったぁーっ! 『ほっぺにチュウ』ーっ! えっちぃーっ」
帽子屋「アホらしい」
眠り鼠「秘密がありそうなところがたまらないんだよ。はずすのは特別なときだけ、自分だけが知ってる顔、ってね。つまり独占欲かな、と」
三月兎「いやーっ。キョンキョンやーっ。『私だけに見せる横顔』ネーッ」
兎紳士「いやあ……これはこれは……どうも」
眠り鼠「どういたしまして」
三月兎「キミら変やで?」
眠り鼠「ふふふ……。まあ、ヒーロー物の主人公だってたいてい自分がヒーローだってヒロインに最後まで明かさないじゃん。もちろん、作品を見ている人は知っているけど、女性はヒロインに入り込むとしてね……」
帽子屋「知らないんじゃダメじゃねえか」
眠り鼠「その場合はみんなが知らないからいいんだよ。自分はその人の特別なんだから、それで満足なわけ。『ああ、自分がいなければどうしようもないぼんくらに見えるのに』(さっ)」
兎紳士「なぜ僕を見るんです?」
眠り鼠「『実はヒーローだなんて!』……意外性に弱いのさ。眼鏡をはずすと、実は……?(さっ)」
三月兎・帽子屋『実は……?(さっ)』
兎紳士「だからなぜ僕を見るんです? 何も隠しちゃいませんよっ」
眠り鼠「まあ、けど、誰でもいいわけじゃないだろうけどね……似合う似合わないがあるし」
更新日:2019-02-28 04:22:47