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第7回目
チャンチャラララランチャララ……
「はいはいー、六時につながる異次元チャンネル、『きらきら星放送局』<マッドパーティのマッドティーパーティー>、パーソナリティーはわたくし、三月うさぎと」
「帽子屋」
「眠りねずみ」
三月兎 「で、お送りしたいと思いまーすっ」
帽子屋 「まともだな」
眠り鼠 「おー、ぱちぱち」
三月兎 「なんや恥ずかしーなァ。久々やから基本に戻って、と」
帽子屋 「久々……」
眠り鼠 「それを言ってはいけないよ」
三月兎 「さて、こんなハガキが届いておりまっす。『月一回、やったらいいと、思っとけ』、バーイ、A」
眠り鼠 「そ、そこまで……」
三月兎 「もう、アレやね。どうせいつでも六時なんやから、いつでもやったときがやる日、みたいなんでええんちゃう? っちゅー……」
眠り鼠 「砲丸投げの勢い」
帽子屋 「で、ぶん投げられたな」
三月兎 「けど、糸はあるんや。それが救いやね。ところで、キミら前回の宿題やってきた?」
眠り鼠 「うっ」
帽子屋 「……」
三月兎 「おいおいー。なんやその反応は。ボクはダメな生徒を持ったセンセイの気分や」
眠り鼠 「先生ぇ、やってはきたけど、自信がないでーす!」
帽子屋 「やってはきたが、今日は無理だな。俺のは人を呼ぶ必要がある」
三月兎 「帽子屋ー。そういうのは準備しとくもんやろー。しょーのないやつらや。ここはボクがお手本見せたるわ」
眠り鼠 「じゃ、トップバッターはうさぎで。お願いしまーす」
三月兎 「よっしゃ、ほな行くでー。『(心は)乙女戦隊オカマン5!』」
眠り鼠 「うわ、原稿用紙取り出したよ……」
三月兎 「……『都会の片隅、外観からはとくに変わったところのないバー、<オ*マ>があった』」
帽子屋 「*ズ*?」
眠り鼠 「*バ*?」
三月兎 「オカマや」
帽子屋 「伏字にする意味が何かあるのか?」
眠り鼠 「そんな、そのものずばりの名前って」
三月兎 「ごちゃごちゃうるさいわ! もー、黙って聞いてっ。『街の夜の明かりのひとつであるバーとは仮の姿、バー<オ*マ>とは、実はヒーローたちの秘密基地だった!』」
眠り鼠 「湿っぽい秘密基地」
帽子屋 「結局バーなんだろ?」
眠り鼠 「そこまでかっこよくないヒーローの秘密基地ってのもめずらしいな」
三月兎 「続けるで。『アキナ(源氏名)は今日もカウンターに座り、ママの作るお酒を飲んでいた。「あんなに好きだって言ってくれたあの人も、世間の目だなんだって言って、とうとう女と結婚した……。アタシを酔わせてくれるのはお酒だけネ……」』、 ……はい、眠りねずみ君、そこで、ママは、言いまーしたっ!」
眠り鼠 「ええっ、オレ? どこぞの某人気お笑い芸人風っ? ええと、ええと……」
帽子屋 「そこでふるか?」
三月兎 「じゃ、もう少し。『「ママ、もう一杯くれない? 今夜はお酒もアタシにやさしくないのヨ……』、……さあ、ねずみ君っ」
眠り鼠 「えっと、えっと……」
帽子屋 「オカマってかチャイナだな」
三月兎 「そう、そのうち『アルヨ』とか言い出す……違うわ! ほら、ねずみ君、『「でもアタシ、お酒が好きヨ。男みたいに裏切ったりしない。飲んだだけ、アタシを包み込んでくれるもの……放っておいたりしないもの。ねェ、ママ、もう一杯ちょうだい!』」
帽子屋 「おい、おまえ、本当に飲んでねえか?」
三月兎 「いやいや。けど、正直、酔うてる」
眠り鼠 「えっと……『馬鹿なコね、もうおよしなさいな。飲むくらいなら、客を連れてきて飲ませなさいよ。いい? アタシたちは花よ。脇役よ。<花より団子>って言うじゃない。お客にお酒を飲ませるのよ。どうしてこの世界に入ったの? お酒が好きなら、そのお酒が好かれるように、アンタががんばらなきゃー!』」
三月兎 「『「ママーッ! そうね、ママーッ。アタシ大事なこと忘れてた
ワー! この世界が好きだから、この世界を守らなきゃいけないのネーッ! アタシの涙がお酒を薄めていたんだワーッ」。そこでバーの扉が開き、ひとりのオカマが駆け込んできました。「大変よ、イエローッ! 近所のコンビニで女の子が<女だから>と働く時間を少なくされているという情報が入ったワ! ただちに出動ヨッ」』」
眠り鼠 「事件ちっさ!」
帽子屋 「事件か?」
三月兎 「何を言うんや。こういうのはな、他人にはわからんけどな、本人にとっては大きな問題なんやで? せやからヒーローはこういうわけや。『「ぬぅあぁにぃいいいっ? カイジンが現れただとォッ?」……と、アキナ(源氏名)は立ち上がり、きつく拳を握る。』」
帽子屋 「今のどこに怪人の要素があるんだ?」
眠り鼠 「普通の店長さんに思えるけどねぇ」
チャンチャラララランチャララ……
「はいはいー、六時につながる異次元チャンネル、『きらきら星放送局』<マッドパーティのマッドティーパーティー>、パーソナリティーはわたくし、三月うさぎと」
「帽子屋」
「眠りねずみ」
三月兎 「で、お送りしたいと思いまーすっ」
帽子屋 「まともだな」
眠り鼠 「おー、ぱちぱち」
三月兎 「なんや恥ずかしーなァ。久々やから基本に戻って、と」
帽子屋 「久々……」
眠り鼠 「それを言ってはいけないよ」
三月兎 「さて、こんなハガキが届いておりまっす。『月一回、やったらいいと、思っとけ』、バーイ、A」
眠り鼠 「そ、そこまで……」
三月兎 「もう、アレやね。どうせいつでも六時なんやから、いつでもやったときがやる日、みたいなんでええんちゃう? っちゅー……」
眠り鼠 「砲丸投げの勢い」
帽子屋 「で、ぶん投げられたな」
三月兎 「けど、糸はあるんや。それが救いやね。ところで、キミら前回の宿題やってきた?」
眠り鼠 「うっ」
帽子屋 「……」
三月兎 「おいおいー。なんやその反応は。ボクはダメな生徒を持ったセンセイの気分や」
眠り鼠 「先生ぇ、やってはきたけど、自信がないでーす!」
帽子屋 「やってはきたが、今日は無理だな。俺のは人を呼ぶ必要がある」
三月兎 「帽子屋ー。そういうのは準備しとくもんやろー。しょーのないやつらや。ここはボクがお手本見せたるわ」
眠り鼠 「じゃ、トップバッターはうさぎで。お願いしまーす」
三月兎 「よっしゃ、ほな行くでー。『(心は)乙女戦隊オカマン5!』」
眠り鼠 「うわ、原稿用紙取り出したよ……」
三月兎 「……『都会の片隅、外観からはとくに変わったところのないバー、<オ*マ>があった』」
帽子屋 「*ズ*?」
眠り鼠 「*バ*?」
三月兎 「オカマや」
帽子屋 「伏字にする意味が何かあるのか?」
眠り鼠 「そんな、そのものずばりの名前って」
三月兎 「ごちゃごちゃうるさいわ! もー、黙って聞いてっ。『街の夜の明かりのひとつであるバーとは仮の姿、バー<オ*マ>とは、実はヒーローたちの秘密基地だった!』」
眠り鼠 「湿っぽい秘密基地」
帽子屋 「結局バーなんだろ?」
眠り鼠 「そこまでかっこよくないヒーローの秘密基地ってのもめずらしいな」
三月兎 「続けるで。『アキナ(源氏名)は今日もカウンターに座り、ママの作るお酒を飲んでいた。「あんなに好きだって言ってくれたあの人も、世間の目だなんだって言って、とうとう女と結婚した……。アタシを酔わせてくれるのはお酒だけネ……」』、 ……はい、眠りねずみ君、そこで、ママは、言いまーしたっ!」
眠り鼠 「ええっ、オレ? どこぞの某人気お笑い芸人風っ? ええと、ええと……」
帽子屋 「そこでふるか?」
三月兎 「じゃ、もう少し。『「ママ、もう一杯くれない? 今夜はお酒もアタシにやさしくないのヨ……』、……さあ、ねずみ君っ」
眠り鼠 「えっと、えっと……」
帽子屋 「オカマってかチャイナだな」
三月兎 「そう、そのうち『アルヨ』とか言い出す……違うわ! ほら、ねずみ君、『「でもアタシ、お酒が好きヨ。男みたいに裏切ったりしない。飲んだだけ、アタシを包み込んでくれるもの……放っておいたりしないもの。ねェ、ママ、もう一杯ちょうだい!』」
帽子屋 「おい、おまえ、本当に飲んでねえか?」
三月兎 「いやいや。けど、正直、酔うてる」
眠り鼠 「えっと……『馬鹿なコね、もうおよしなさいな。飲むくらいなら、客を連れてきて飲ませなさいよ。いい? アタシたちは花よ。脇役よ。<花より団子>って言うじゃない。お客にお酒を飲ませるのよ。どうしてこの世界に入ったの? お酒が好きなら、そのお酒が好かれるように、アンタががんばらなきゃー!』」
三月兎 「『「ママーッ! そうね、ママーッ。アタシ大事なこと忘れてた
ワー! この世界が好きだから、この世界を守らなきゃいけないのネーッ! アタシの涙がお酒を薄めていたんだワーッ」。そこでバーの扉が開き、ひとりのオカマが駆け込んできました。「大変よ、イエローッ! 近所のコンビニで女の子が<女だから>と働く時間を少なくされているという情報が入ったワ! ただちに出動ヨッ」』」
眠り鼠 「事件ちっさ!」
帽子屋 「事件か?」
三月兎 「何を言うんや。こういうのはな、他人にはわからんけどな、本人にとっては大きな問題なんやで? せやからヒーローはこういうわけや。『「ぬぅあぁにぃいいいっ? カイジンが現れただとォッ?」……と、アキナ(源氏名)は立ち上がり、きつく拳を握る。』」
帽子屋 「今のどこに怪人の要素があるんだ?」
眠り鼠 「普通の店長さんに思えるけどねぇ」
更新日:2011-11-17 02:40:04