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第6回目
チャンチャラララランチャララ……
「六時につながる異次元チャンネル、『きらきら星放送局』<マッドパーティのマッドティーパーティー>、パーソナリティーはこのボク、三月うさぎと」
「帽子屋」
「眠りねずみ」
三月兎「の、三人でーすっ。いやぁ、明けてもうたな。おめっとさん!」
帽子屋「んあー?」
眠り鼠「うーん」
三月兎「ちょっとちょっと、それはないやろー! いくら正月のんびり過ごしたからって、もう仕事始まっとんのやで! ほら、しっかり!」
帽子屋「……なんでのんびり過ごしたなんて言えるんだよ」
三月兎「見たからや。2日にボクが迎えに行ったらキミこたつに根を生やしてたやないの。どーせあれやろー? 年末からずーっとこたつに入ってみかん食ってえんえんテレビ見て過ごしてたんやろ。その様子じゃお参りも行ってないな?」
帽子屋「初詣ならおまえと行ったじゃねえか」
眠り鼠「そうなの? ひどいよ、オレを置いて」
三月兎「ねずみ、キミは家族で行ったんやろー。それか恋人か。帽子屋とボクはあれや、新年の挨拶回りの帰りにちょこっと寄った程度や。地元やないで。田舎の、ちっちゃい神社。あんなもん初詣に入るかい! ボクなんて1日にきちんと行ってすましてきたわ」
眠り鼠「オレは両方で行きましたよ。恋人も一緒に行こうとしたら、家族のひとりが嫌がるもんだからね。同じとこに2回も行きましたよ。1日2日と。でも、とにかくたくさんお参りする人もいるんだってね。顔を覚えてもらうためだかなんだかで。宗教で違うのかな」
三月兎「逆にたくさん参ったら失礼やって話もあるしな。そういう考え方もあるって話や。自分の信じる神様が自分の神様やんか。ボクはなんでも許してくれるて思ってる」
眠り鼠「あー、それっぽい」
帽子屋「俺はいいんだ、あれで。信じてない」
三月兎「あ、そー。一緒にお参りした甲斐のあるお言葉やないの。ボクが誰かさんの健康やらお願いしてる横でキミはいったい何してたんや! 引っ張っていって悪かったなぁ」
帽子屋「いいえ、別に」
眠り鼠「しょうがないよ、うさぎ。帽子屋は『信じられない』やつなんだ」
帽子屋「ああ?」
三月兎「そやっ。そやな、ねずみくん。悪いんは帽子屋やで。どんな心広い神様にも見捨てられるわ。僕がお願いしとってよかった。キミを愛したボクの責任や!」
帽子屋「気持ち悪いこと言うなっつの……」
眠り鼠「お参りって言えば……丑の刻参りも丑の刻詣とも言うらしい」
三月兎「そら、同じやからね」
眠り鼠「そのうち同じようなこと言い出すんじゃないかって思ってね……」
三月兎「? 『キミを愛したボクの責任や』」
眠り鼠「『最期まで責任持つでー』『おしまいにしたるでー』」
三月兎「はいっ、恐ろしいこと言わない!」
眠り鼠「おみくじとか引いた? オレ、吉だったよ」
三月兎「微妙やね。リアクション困るわ。『ねずみ年だけにチュー吉だったよ』くらい言うてくれへん? そういうボクは小吉やったけどね……そんで帽子屋はっ(笑)」
帽子屋「大凶」
眠り鼠「ああ……それで……信じたくないんだ?」
帽子屋「違う!」
三月兎「うっひょっひょっ。大丈夫や。Aが言うとったで。3回ぶっ続けで大凶引いたことあるって。けど、いつもと変わらんかったらしい」
眠り鼠「うあ……それはなんというか……」
帽子屋「ついてないやつ」
三月兎「あれで『いつもと変わらん』とか言うてるんやからなぁ。というか、3回も続けて引けるってすごいことやで。逆についてるんちゃうん?」
眠り鼠「でもそういうつきかたはどうかな……」
帽子屋「何がついてるのかってとこだな」
眠り鼠「……ん、ついていると言えば」
三月兎「なんや」
眠り鼠「詩を考えたんだけど。シャム猫ココシリーズに、韻を踏んだ詩ってのがあってさ、それが面白くて、そういうふうなのちょっとやってみたくなってさ。それは英語だったんだけど、日本語で。まあ聞いて。『僕は大嘘つきだ、だけどちっともついてない、僕にはまったくつきがない、理由は簡単、つきあいにくいやつだから』……どう?」
帽子屋「どう?」
三月兎「うん、なんとなーくわかるわ。外国風やね。アメリカ人が両手を広げて首をすくめて『ハ!』とかやってるシーンが思い浮かぶわ……。ところで、外国人と言えば」
眠り鼠「イホウ戦隊……」
帽子屋「戦隊ものか」
三月兎「そや。あれ、どうする?」
帽子屋「どうにかできるなら捨ててくれ」
三月兎「何言うてるの。ボクはポジティブな方向で訊いたんやで。ポジティブでアクティブな方向でや」
眠り鼠「イホウ戦隊は思いっきりネガティブだと思うなぁ。っていうか、どれかそんなに前向きだったっけ」
三月兎「キミが思い切り首をねじらせたんや! サポート戦隊で! ぐきって音したで!」
チャンチャラララランチャララ……
「六時につながる異次元チャンネル、『きらきら星放送局』<マッドパーティのマッドティーパーティー>、パーソナリティーはこのボク、三月うさぎと」
「帽子屋」
「眠りねずみ」
三月兎「の、三人でーすっ。いやぁ、明けてもうたな。おめっとさん!」
帽子屋「んあー?」
眠り鼠「うーん」
三月兎「ちょっとちょっと、それはないやろー! いくら正月のんびり過ごしたからって、もう仕事始まっとんのやで! ほら、しっかり!」
帽子屋「……なんでのんびり過ごしたなんて言えるんだよ」
三月兎「見たからや。2日にボクが迎えに行ったらキミこたつに根を生やしてたやないの。どーせあれやろー? 年末からずーっとこたつに入ってみかん食ってえんえんテレビ見て過ごしてたんやろ。その様子じゃお参りも行ってないな?」
帽子屋「初詣ならおまえと行ったじゃねえか」
眠り鼠「そうなの? ひどいよ、オレを置いて」
三月兎「ねずみ、キミは家族で行ったんやろー。それか恋人か。帽子屋とボクはあれや、新年の挨拶回りの帰りにちょこっと寄った程度や。地元やないで。田舎の、ちっちゃい神社。あんなもん初詣に入るかい! ボクなんて1日にきちんと行ってすましてきたわ」
眠り鼠「オレは両方で行きましたよ。恋人も一緒に行こうとしたら、家族のひとりが嫌がるもんだからね。同じとこに2回も行きましたよ。1日2日と。でも、とにかくたくさんお参りする人もいるんだってね。顔を覚えてもらうためだかなんだかで。宗教で違うのかな」
三月兎「逆にたくさん参ったら失礼やって話もあるしな。そういう考え方もあるって話や。自分の信じる神様が自分の神様やんか。ボクはなんでも許してくれるて思ってる」
眠り鼠「あー、それっぽい」
帽子屋「俺はいいんだ、あれで。信じてない」
三月兎「あ、そー。一緒にお参りした甲斐のあるお言葉やないの。ボクが誰かさんの健康やらお願いしてる横でキミはいったい何してたんや! 引っ張っていって悪かったなぁ」
帽子屋「いいえ、別に」
眠り鼠「しょうがないよ、うさぎ。帽子屋は『信じられない』やつなんだ」
帽子屋「ああ?」
三月兎「そやっ。そやな、ねずみくん。悪いんは帽子屋やで。どんな心広い神様にも見捨てられるわ。僕がお願いしとってよかった。キミを愛したボクの責任や!」
帽子屋「気持ち悪いこと言うなっつの……」
眠り鼠「お参りって言えば……丑の刻参りも丑の刻詣とも言うらしい」
三月兎「そら、同じやからね」
眠り鼠「そのうち同じようなこと言い出すんじゃないかって思ってね……」
三月兎「? 『キミを愛したボクの責任や』」
眠り鼠「『最期まで責任持つでー』『おしまいにしたるでー』」
三月兎「はいっ、恐ろしいこと言わない!」
眠り鼠「おみくじとか引いた? オレ、吉だったよ」
三月兎「微妙やね。リアクション困るわ。『ねずみ年だけにチュー吉だったよ』くらい言うてくれへん? そういうボクは小吉やったけどね……そんで帽子屋はっ(笑)」
帽子屋「大凶」
眠り鼠「ああ……それで……信じたくないんだ?」
帽子屋「違う!」
三月兎「うっひょっひょっ。大丈夫や。Aが言うとったで。3回ぶっ続けで大凶引いたことあるって。けど、いつもと変わらんかったらしい」
眠り鼠「うあ……それはなんというか……」
帽子屋「ついてないやつ」
三月兎「あれで『いつもと変わらん』とか言うてるんやからなぁ。というか、3回も続けて引けるってすごいことやで。逆についてるんちゃうん?」
眠り鼠「でもそういうつきかたはどうかな……」
帽子屋「何がついてるのかってとこだな」
眠り鼠「……ん、ついていると言えば」
三月兎「なんや」
眠り鼠「詩を考えたんだけど。シャム猫ココシリーズに、韻を踏んだ詩ってのがあってさ、それが面白くて、そういうふうなのちょっとやってみたくなってさ。それは英語だったんだけど、日本語で。まあ聞いて。『僕は大嘘つきだ、だけどちっともついてない、僕にはまったくつきがない、理由は簡単、つきあいにくいやつだから』……どう?」
帽子屋「どう?」
三月兎「うん、なんとなーくわかるわ。外国風やね。アメリカ人が両手を広げて首をすくめて『ハ!』とかやってるシーンが思い浮かぶわ……。ところで、外国人と言えば」
眠り鼠「イホウ戦隊……」
帽子屋「戦隊ものか」
三月兎「そや。あれ、どうする?」
帽子屋「どうにかできるなら捨ててくれ」
三月兎「何言うてるの。ボクはポジティブな方向で訊いたんやで。ポジティブでアクティブな方向でや」
眠り鼠「イホウ戦隊は思いっきりネガティブだと思うなぁ。っていうか、どれかそんなに前向きだったっけ」
三月兎「キミが思い切り首をねじらせたんや! サポート戦隊で! ぐきって音したで!」
更新日:2011-11-17 02:38:09