官能小説

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déjà vu

柱間が目を覚ました時、まだ日は昇りきっておらず、部屋は薄暗かった。
また悪夢を見てしまったようだ。
最近夢見が悪い事が多いのだが、起きた瞬間内容を忘れてしまう。
ただ、背中や脇に冷汗をかいており、何とも言えぬ嫌な感じに包まれているので、悪夢を見ていた、と思うのだ。
働き過ぎなのだろうか。最近残業が重なっていた。
休日出勤も多々あった。
明日は恋人とゆっくり朝寝が出来ると思って昨夜はついつい励んでしまった。
その疲れも残って体がだるいがそれは昨夜の睦言の名残なのだ。



『あっ!やっ!柱間・・・柱間っ!。』

いつもは高飛車な恋人が昨夜は自分の下で可愛い声で啼き、体を震わせながら幾度も白濁を散らせた。
そんな至福の時を過ごしたと言うのに、何故悪夢を見るのだろうか。
柱間は自分に背中を向けて眠っている恋人に体を向けた。
と、その時。
恋人も寝返りを打ってこちらを向いた。
だがその柳眉はしかめられ、苦しそうな表情を見せていた。
どうやら彼も悪夢を見ているらしい。
まだ明け方だが、やはり起こした方が良いのだろうか。

「うん・・・うう・・・。」

という唸り声の後、ギリ、と奥歯を噛み締める音もした。

「マダラ・・・。」

柱間は思わず手を伸ばしてその肩をそっと揺すった。
それでは恋人は起きなかった。
だが悪夢は過ぎ去ったのか、彫りの深い目元から険しさが消えた。
寝顔も綺麗な男だといつも思う。
昼間の顔より少しだけあどけない寝顔を柱間は目を細めて見守る。
だがやがて、目頭に涙が溜まり、ツーと高い鼻梁を伝って落ちていくではないか。
普段は決して弱気を見せない恋人が泣いているとは、余程辛い夢なのか。
もしやと僅かに心当たりのある柱間は凍りついたように静かに泣いている恋人を見つめた。

「マダラ・・・。」

見ているうちに胸が苦しくなるほどの愛しさが溢れてくる。
涙が落ちて濡れた唇に柱間はそっと口づけた。

「マダラ、マダラ。」

恋人の名を呼びかけながら眠り姫を起こす王子のように柱間はそっと触れるだけの口づけを繰り返す。

「ん・・・。」

マダラがゆっくりと目を開けた。

「マダラ・・・。」

心配そうに柱間が覗き込む。
いつもなら開眼一番飛び込んで来る柱間の顔にふっと柔らかく微笑んでくれるのに、その時マダラの目は驚愕に見開かれた。

更新日:2013-08-30 13:54:42

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