- 3 / 18 ページ
お子ちゃまに完敗!? ②
ある日の小児科――。
「はい。 じゃぁ、今度はお腹を診ますからね。 ベッドに横になって下さいね。」
その男の子は、よく意味が分からなかったのか、ただ黙ってイスに座っていた。
私は先生の言葉を受けて、患者さんを診察台へと促す。
「こっちにお靴をぬいでネンネしてね。 大丈夫だよ。 先生がお腹をもしもし(聴診)するだけだからね。」
ようやく診察台に上ったその子は、いつも家でそうしているのだろう。 うつ伏せになって寝ころんだ。
私が体の向きを変えようとしたその瞬間、
「う~んとね、お顔を天井に向けてネンネしてね。」
先生が指を天井に向けて、男の子に見せる。
男の子は少し考えた後…………、 ( 次の彼の行動を思い付ける人はいるだろうか? )
なんとその子は、おもむろに診察台の上に正座したかと思うと、首を後ろ90度に曲げて、顔だけ天井に向けたのだ。
「………………!?」
「う~んと、そう来たか……。」 ポツリと先生が言う。
「ラッコさん知ってる? お腹の上で貝を割って食べるやつ。」
私がそう言いながら横にさせると、やれやれ……ようやく彼は仰向けになって寝てくれた。
その後の診察は問題なく進み、その男の子は無事に帰っては行ったが――。
本当にお子ちゃまというものは、予測不可能な生き物だ。
いったい、何をしだすか想像もできない。
でも、こんなビックリも楽しくて仕方ない。
これからも、もっともっと驚かされたいな……と思ってしまう。
「はい。 じゃぁ、今度はお腹を診ますからね。 ベッドに横になって下さいね。」
その男の子は、よく意味が分からなかったのか、ただ黙ってイスに座っていた。
私は先生の言葉を受けて、患者さんを診察台へと促す。
「こっちにお靴をぬいでネンネしてね。 大丈夫だよ。 先生がお腹をもしもし(聴診)するだけだからね。」
ようやく診察台に上ったその子は、いつも家でそうしているのだろう。 うつ伏せになって寝ころんだ。
私が体の向きを変えようとしたその瞬間、
「う~んとね、お顔を天井に向けてネンネしてね。」
先生が指を天井に向けて、男の子に見せる。
男の子は少し考えた後…………、 ( 次の彼の行動を思い付ける人はいるだろうか? )
なんとその子は、おもむろに診察台の上に正座したかと思うと、首を後ろ90度に曲げて、顔だけ天井に向けたのだ。
「………………!?」
「う~んと、そう来たか……。」 ポツリと先生が言う。
「ラッコさん知ってる? お腹の上で貝を割って食べるやつ。」
私がそう言いながら横にさせると、やれやれ……ようやく彼は仰向けになって寝てくれた。
その後の診察は問題なく進み、その男の子は無事に帰っては行ったが――。
本当にお子ちゃまというものは、予測不可能な生き物だ。
いったい、何をしだすか想像もできない。
でも、こんなビックリも楽しくて仕方ない。
これからも、もっともっと驚かされたいな……と思ってしまう。
更新日:2015-11-15 20:52:32