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患者さま、いろいろ・・・。

職場スタッフから聞いた、ちょっと面白かった(失礼ですみません)話をいくつか――。


 【CASE1: 謎の検査】

検査希望で来院の患者さん。問診表にカタカナで何やら書いてあるが、何のことだかさっぱり分からない。

「あの、今日はどうなさいましたか?」
「そこにも書いたけど、検査して欲しくてね。」
「え~と…すみません。 何の検査になりますか?」
「だから、そこに書いてあるでしょ。 イムアライ検査!」
「……それは、採血項目か何かでしょうか?」
「違うよ。 だから、イムアライ! イムアライ検査!!」
そう言って、指さす先にあったものは……
「あっ! MRI検査のことですか? MRI検査ご希望?」
「そうだよ、そうそう。」

フゥ~、やれやれ…… 納得。



 
 【CASE2: 既往欄】

「あの、申し訳ありません。 この問診表にある既往欄なのですが……。」
「あ、それね。 私、エマニエルなの。」

…… エマニエル!? エマニエル夫人ですか?
いえいえ、患者さんはごくごく普通の日本のご婦人ですから…と言うのは、ちょっと意地悪な心のつぶやき。
ごめんなさい。

「メニエールでしょうか? メニエール病と医師から言われているんでしょうか?」
「あっ、そうそう。 メニエール病だった。」




 【CASE3: 問診不可】

「あの、今日はどうなさいましたか?」
「いや~、仕事を辞めてね。 保険証が切り替えで。」
「えぇ。 保険証のことは、事務の方が確認をさせていただきますので。
 それで、今日はどういったことで受診をされるのでしょうか?」
「あぁ、何だかめまいがしてね。」
「そうですか。 それは、いつからの症状なのでしょうか?」
「だから、保険証がね……」
「いえ、保険証のことは事務の方で伺いますので、大丈夫ですよ。
 それで、めまいがするのはいつからなのでしょう?」
「コレ、保険証を見れば分かるんじゃないかな?」
「……いえ、保険証を見ても、ちょっとそれは分かりませんから…。」

それ以降、患者さんが口にするのは保険証のことばかりで……。

結局、スタッフは問診をとるのを諦め、そのまま診察室へ入ってもらうことにした。
ドクターも会話が聞こえていたらしく、何も言わずに診察をしたそう……。




当然のことながら、外来に来る患者さんは様々。
本当に、いろいろあります。

更新日:2015-11-15 21:58:12

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