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<エッチな下着>

「私は一目<コレ>を見ただけで、私のサイズでは
<絶対に入らない>と判ったの。だから、一度も<装備>
はしたことないのですよ。」


ぽっちゃり型のテレーズは、その耳まで真っ赤にしながら、
ちょっと目を伏目がちにはにかみつつ、ゆっくりとビアンカ
に告げた。



「マーサお義姉様は<サイズ的には十分に装備出来たと>は
思うのだけど、一度もその<装備したお姿>を見せてくれた
事も、マーサお義姉様から<ソレを装備>されたっていう
お話も聞かされなかったの。

だから、実際にマーサお義姉様が<ソレを装備>されたか
どうかは、判らず仕舞いなのよ。」



すっかり照れて、顔がもうこれ以上は赤くなる事は無い
だろう・・・と言う位まで真っ赤になってしまったテレーズは、
優しい微笑みを浮かべながら、次の言葉をビアンカと・・・
そして義理の弟であるリュカに穏やかに話しかけた。



「マーサお義姉様が<ソレを装備>されていたとしても、
実際の所その装備がお出来になった期間は、とても
短かかったの。
パパスお義兄様とご結婚なされて程なく、リュカ、貴方を・・・」


テレーズは、慈しむ様なとても優しい目をリュカと・・・
そしてビアンカに向けながら、にっこり微笑みこう話を継いだ。

「リュカ、貴方をマーサお義姉様は身篭られたから・・・」





おずおずと碧い瞳を潤ませ、愛くるしい顔を真っ赤にし、
恥ずかしがって可愛くイヤイヤしているビアンカに、
<グランバニア王妃専用の装備品>
の入った上質な小箱を、テレーズは無理やり受け取らせた。
そしてテレーズはビアンカ、その配偶者のリュカ、夫オジロン
の三人の前で笑顔ではっきりこう言った。



「ご出産を無事終えられた後のビアンカ妃ならきっと、
この<装備>は間違いなく<ぴったり装着>お出来になり、
そしてとってもよくお似合いになると思うわ!」



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「是非にでも!」とオジロン夫妻に懇願哀願され、嫌々
ながらも仕方が無く<ソレ>を受け取る事を承知し、すぐに
自分の衣装タンスのカギの掛かる引き出しの一番奥に
仕舞って後程なく産気づいたビアンカは、それきり

<例のアレ>

についてはその実、今の今まで、その存在をすっかり
忘れ切っていた。



夫のリュカも、オジロン夫妻も<ソレ>については、あれ以降、
一切話題にも出さずにいた。




バスタオルを巻いたままの姿のビアンカは、バスルームから
程近い、「王家プライベート居住区間」の奥まった場所にある、
ビアンカ専用の衣裳部屋に小走りで行き、記憶を確かめながら
タンスを探した。

・・・<ソレ>はすぐに見つかった。



(ふぅ・・・・)


深呼吸を一つした後、ビアンカはその立派な細工の小箱を
恐る恐る開けてみた。

・・・・・<エッチな下着>・・・・・


更新日:2011-10-17 20:39:43

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