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俺とオタクと未来地図
「幼女戦士ミルクちゃんが一番」
「何言っているの、御月。やっぱり愛輝くんの魅力には勝てないわよ」
「御月さん、仔那珂さん、私はやっぱりコスプレに魅力を感じますよ」
「唯、今はフィギュアの話をしているの!」
「そうそう」
「むぅ、でもコスプレの楽しさには勝てません。そうですよね、蓮見さん?」
「俺に振るな」
五人はいつもの調子で会話を弾ませる。店内に響き渡る声の大きさで。
九月十一日午後十一時十五分、俺達はいつものようにいつものメンバーで秋葉原に訪れている。会話も俺には到底理解出来ない話の連続だ。しかし、気分は悪くない。
「でもコスプレは不滅ですよ」
「ホント、お前萌文化が好きになったよな。コスプレイヤーになりやがって」
今日の唯は堂々とゴスロリ服で店内にいる。
でもこいつは成長したと思う。お馴染みの店らぶ☆メイでもしっかり仕事をこなしている。俺達とも友達のように接している。まあ彼女は口を酸っぱくお試し期間と言ってくる訳だが。そして相変わらず敬語は変わらない。
「そう言えば蓮見さん、女装最高に似合っていましたよね? もう一度女装して下さいよ。私太鼓判です」
「唯、俺はもう一生女装しないぞ」
「えー、つまらないです」
唯がつまらなさそうに嘆くが、勿論俺は光河のように女装趣味を持ってはいない。
「和磨、和磨、あんたも見なさいよ。この愛輝くんのフィギュア。最高に可愛いでしょー、本当に欲しいんだけど。今すぐレジに持っていこうかな」
仔那珂は前も好きと言っていた愛輝とやらのフィギュアに釘づけになっている。
「別に良いけど……それ買ったら他の物買えなくなるぞ」
「うーん、そうだけど………」
そう言われ仔那珂は愛輝のフィギュアと他の物を比較する。
「うーん、これとこれでは……」
仔那珂も変わったよな。BLへの愛情は会った時よりも激しくなっている。まあその変は流しておこう。それよりも俺が嬉しい変化は別の所にある。それは仔那珂が前以上に優しく笑ってくれることになった点。学校でも前以上に傲慢な姿勢ではなく、柔和になった気がする。
「何言っているの、御月。やっぱり愛輝くんの魅力には勝てないわよ」
「御月さん、仔那珂さん、私はやっぱりコスプレに魅力を感じますよ」
「唯、今はフィギュアの話をしているの!」
「そうそう」
「むぅ、でもコスプレの楽しさには勝てません。そうですよね、蓮見さん?」
「俺に振るな」
五人はいつもの調子で会話を弾ませる。店内に響き渡る声の大きさで。
九月十一日午後十一時十五分、俺達はいつものようにいつものメンバーで秋葉原に訪れている。会話も俺には到底理解出来ない話の連続だ。しかし、気分は悪くない。
「でもコスプレは不滅ですよ」
「ホント、お前萌文化が好きになったよな。コスプレイヤーになりやがって」
今日の唯は堂々とゴスロリ服で店内にいる。
でもこいつは成長したと思う。お馴染みの店らぶ☆メイでもしっかり仕事をこなしている。俺達とも友達のように接している。まあ彼女は口を酸っぱくお試し期間と言ってくる訳だが。そして相変わらず敬語は変わらない。
「そう言えば蓮見さん、女装最高に似合っていましたよね? もう一度女装して下さいよ。私太鼓判です」
「唯、俺はもう一生女装しないぞ」
「えー、つまらないです」
唯がつまらなさそうに嘆くが、勿論俺は光河のように女装趣味を持ってはいない。
「和磨、和磨、あんたも見なさいよ。この愛輝くんのフィギュア。最高に可愛いでしょー、本当に欲しいんだけど。今すぐレジに持っていこうかな」
仔那珂は前も好きと言っていた愛輝とやらのフィギュアに釘づけになっている。
「別に良いけど……それ買ったら他の物買えなくなるぞ」
「うーん、そうだけど………」
そう言われ仔那珂は愛輝のフィギュアと他の物を比較する。
「うーん、これとこれでは……」
仔那珂も変わったよな。BLへの愛情は会った時よりも激しくなっている。まあその変は流しておこう。それよりも俺が嬉しい変化は別の所にある。それは仔那珂が前以上に優しく笑ってくれることになった点。学校でも前以上に傲慢な姿勢ではなく、柔和になった気がする。
更新日:2011-09-22 03:36:28