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小説

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第14章 覚めない夢

挿絵 450*299

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……
「お兄ちゃん。ねぇ、お兄ちゃんってば。どこに行くの?優香も
連れてって!」
「優香は来ちゃだめだ。川のほうへ行くんだから」
「優香も行きたい」
「だめだよ。危ないんだぞ」
「じゃあ、お兄ちゃんは何しに行くの?」

「声が聞こえたんだ」
「声?」
「うん。お兄ちゃん、うまく泳げないだろ? だから川に来れば
教えてあげるって言われたんだよ」
「誰に?」
「知らない人。声が聞こえただけだから」
「知らない人に付いて行っちゃだめだって、お母さんがいつも
言ってるよ」

「付いて行かないよ。川に行くだけだ」
「じゃあ、優香も行ってもいいでしょ?」
「優香は小さいから、だめだってば。落ちたら死んじゃうんだぞ」
「やだ、やだっ! 優香も行くー」

「わかった、わかった。しょうがないなー。そのかわり、お母さん
には、この事はないしょだぞ」
「この事…?」
「知らない人に川に呼ばれたことだよ。守れるか?」
「うん」
「絶対に約束だぞ。優香とお兄ちゃんだけの秘密だからな」
「わかってるよ。言わないよ。秘密なんだもんね…優香と…
お兄ちゃんの…」



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   私の耳に雷鳴が轟き
 
             第四の生物が “来たれ” と言った


   すると、見よ 青白い鳥だ          

             それに乗る者の名を “死” といい

   これに付き従う物を “黄泉” という


                        ~黙示録より抜粋~



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更新日:2015-08-18 09:33:34