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廊下の窓から見える景色からして、ここは二階。
俺は輝也の後を追うようにして、廊下を歩き、階段を降りていく。
「翼、すまない」
外への扉を開ける直前、輝也がそう漏らした気がした。
俺は空耳だと勝手に納得して、輝也に続いて外へと出る。
「動くな」
俺を待っていたのは、金銀の綺麗な鎧を纏った兵士たちだった。
俺は前に立つ輝也の複雑な表情を見て、瞬時に理解する。
騙されたのだと。
兵たちは全員が俺に武器を突きつけていた。
まるで、俺が凶悪犯かのように。
俺はゆっくりと両手を挙げ、反抗の意思がないことを示す。
「結城 翼。貴様には、国王暗殺の重罪が掛けられている。着いてきてもらおうか」
おそらく、彼らは輝也が言っていた騎士団。
やはり、二日も時間があれば、あの場に俺がいたことくらい割れるか。
「俺は無実です。俺はやってません」
「話は拠点でゆっくり聞かせてもらう。今は黙ってつい来い!!」
「俺は・・・!!」
直後、俺の喉元には半透明に輝く宝石のような剣。
「黙れと言っている」
彼ら相手には、逃げることもできない。
そう判断した俺は、言われたとおりにするしかなかった。
向かうは、城の代わりに仮建設された拠点。
更新日:2011-08-20 23:13:11