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妹も主人

「で、なんでお前は此処に居るんだ」

夕食も済み、さて、風呂に入るかと言う事で、無駄にだたっ広い風呂に入ると、俺の着替えらしきものを持ったユルヴァが一緒に入って来た。
まぁ、着替えとかそう言うの用意してくれてありがたいな~とか思って居たらそのまま居座り続ける事5分。
服が脱げんじゃないか。

「はぁ?
何ってんだお前?
さっさと服脱げよ」
「いや、洗濯物なら後で出しておくから出てけよ」
「はぁ?
テメーを洗濯してやるからさっさと服脱げって言ってんだよ」
「はぁ?」
「はぁ?」

何で俺は此奴と睨み合ってんだよ‥‥‥

「何でテメーが俺の体洗うんだよ。
俺は耄碌した爺じゃねぇよ」
「はぁ?
奴隷の頃は主人の体洗ってたんだよ」
「もう奴隷じゃねーよ、バカ」
「でも使用人だろうが、アホ」
「どっちでも良いから出てけボケェ!」

ユルヴァをバスルームから叩出す。
何つー世界だ、此処は。
シャワーねぇし、脇に大きなタライが有り、其処にお湯が並々と張ってあるだけか。

「ハァ‥‥‥」

当たり前だが、携帯も通じないし。
親父や母さん心配してるかな?
心配してるだろうなぁ‥‥‥

「まぁ、何とかなるだろ」

いや、何とかさせるんだけどな、あのクソチビに。

「ハァ‥‥‥」

俺は良いけど、マコは如何するんだろうか?
正直、この訳分からん危ない世界からは遠ざけて、安全な所に居て欲しい。
まぁ、マジで戦争とか始ったらマコだけは何としても戦わせずにすむ方法を探そう。
てか、絶対異形とか呼ばれる訳の分からん存在以外とも戦う羽目に成るだろうな。
ユルヴァとかオルガってどう見てもこの国の人間じゃねーし。
どっかの国、多分辺境の小さな国とかだろうな。
この国随分とデッカイぽいし。
鎧や、兵士の服装から、ある程度はその国の大きさが分かるんだぜ。
例えば、鎧もここの兵士達は一枚胴の胴に肩はプレートアーマーを組み合わせ、動きやすい様に作られており、剣も把握はちゃんと作り込んであった。
武器も鎧も総じて綺麗に成っていたし。
きっと、名だたる列強国の一国だろう、たぶん。

「まぁ、あの鎧なら7.7mm弾で撃抜けるから問題ないがね」

更新日:2011-07-21 02:17:02

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