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第1回
『本番5秒前ー! 4……3……2……1……キュッ』
「皆さん、フレッシュレモンになりたいのー! 研究生のみおりんこと市川美織です!」
ペコ。
「今私はですね……ある方の楽屋の前にいます。そのある方とは……こちら!」
『高橋みなみ』
「たかみなさんです。とりあえず説明はあとにして、突撃ー!」
ガチャ。
「おはようございまーす。たかみなさん」
「おお、フレッシュレモン。急にどうしたの? え、なんすかこれ」
「今回はですね……はい、ドン!」
『総選挙直前特別インタビュー』
「はい拍手!」
「え、拍手?」
パチパチパチパチ。
「ちょ、どういうことなの?」
「来たる6月。何があるかはもうわかりますよね?」
「まあ……。第3回総選挙でしょ?」
「そうなんです。今回はその総選挙に向けてですね、AKB48メンバーの思いや意気込みを聞いていきたいと思います」
「へえーそうなんだ」
「記念すべき1人目は、頼れるAKB48の顔! たかみなこと高橋みなみさんになりました!」
「そんな頼れるだなんて……もう」
「じゃあ、AKBいちのすべる人でいいですか?」
「ちょっとまてーい、すべるって何だ!」
「いやあ、統べるってことですよ、統べる」
「何だ、統べる、か。いや、そっちの統べるもおかしいから」
「えー、では、自己紹介をお願いします」
「え、もう紹介されちゃった気がするんだけど……えーと、チームAの高橋みなみです」
「あれ、キャッチフレーズは省略ですか?」
「いや、恥ずかしいからさ」
「とりあえずは自己紹介なんでお願いします」
「ええ? あー、見た目はちょっぴりヤンキー、心はガラスのハートの高橋みなみです」
「ありがとうございます」
「もうやらせないでね……」
「まず今回の選挙への意気込みを教えてください」
「いきなり意気込み? うーん、特に勝ちたい、とは思ってないです。順位が何位でも私は私なので」
「そうですか……前回は6位、ということでしたが、この順位についてはどう思いますか?」
「これはただの結果なので、どうも思ってないです。そうなんだ、としか」
「前回では自分以外のメンバーの順位が発表されたときは泣いてましたよね」
「うん。やっぱ皆の頑張りとか知ってるとさ……泣けてきちゃって」
「逆に、自分が発表されたときは涙がなかった、というのが印象に残っているんですが、その時の気持ちはどうでしたか?」
「ただ単に応援してくださるファンの方がいて嬉しかった、そしてこれからも頑張らなきゃ、という感じですね」
「それでも涙は出ませんでしたか?」
「これだけ希望があるんだから泣いていられなかったね」
「立派ですねー。さて、今回は自分の順位をどう予想しますか?」
「凄い踏み込んだ質問だね……。どうだろう? 自分では何とも言えないかな」
「でも、たかみなさんはソロでのメディアへの露出も多いし、やっぱり知名度は上がってきてると思うんですよ」
「うん。仕事を頂けるのは嬉しいし、頑張ろうと思ってます。でも、やっぱりAKB48としての仕事が一番だと思ってます」
「それは『AKB48 高橋みなみ』ではなく『AKB48』としての仕事が一番ってことですよね?」
「私だけ出演できて、他のメンバーは出演できないのはおかしいと思ってます。他のメンバーだって頑張っているのに」
「自分以外のメンバーを気遣いますか。さすがです」
「だからと言ってソロで頂いた仕事を断ることはしません」
「何でですか?」
「それは甘えだと思いますから。AKB代表として少しでも貢献しよう、と思ってます」
「いやー芯の通った方ですね。私尊敬しちゃいます」
「ちょっと照れるね」
「はい、身長も似たようだし」
「そうそう、唯一私が背の高さで勝てるのはみおりんしかいないんだから」
「でも私はまだ伸びてますよ?」
「え? マジで?」
「はい。まだ高校生ですから」
「あたしだって、まだあきらめてないよ」
「というか、今もう勝ってるかもしれないです」
「うそだ! そんな馬鹿な!」
「比べてみます?」
「……止めとく」
「何でですか」
「比べなければまだわからないでしょ……」
「逃げるんですか?」
「そ、そういうわけじゃないよ」
「じゃあ、何でですか」
「だーもう、わかった、比べてみようじゃんか。おーいスタッフー!」
……
『……ちょっと市川の方が大きいかもしれないですね』
「わーい、勝ちましたー」
「負けた……選挙で負けるよりも悔しい……」
「はい。というわけで、今回のインタビューは終了です。また次回お会いましょう! 市川美織でした!」
「ブラックレモンだよ……彼女」
「皆さん、フレッシュレモンになりたいのー! 研究生のみおりんこと市川美織です!」
ペコ。
「今私はですね……ある方の楽屋の前にいます。そのある方とは……こちら!」
『高橋みなみ』
「たかみなさんです。とりあえず説明はあとにして、突撃ー!」
ガチャ。
「おはようございまーす。たかみなさん」
「おお、フレッシュレモン。急にどうしたの? え、なんすかこれ」
「今回はですね……はい、ドン!」
『総選挙直前特別インタビュー』
「はい拍手!」
「え、拍手?」
パチパチパチパチ。
「ちょ、どういうことなの?」
「来たる6月。何があるかはもうわかりますよね?」
「まあ……。第3回総選挙でしょ?」
「そうなんです。今回はその総選挙に向けてですね、AKB48メンバーの思いや意気込みを聞いていきたいと思います」
「へえーそうなんだ」
「記念すべき1人目は、頼れるAKB48の顔! たかみなこと高橋みなみさんになりました!」
「そんな頼れるだなんて……もう」
「じゃあ、AKBいちのすべる人でいいですか?」
「ちょっとまてーい、すべるって何だ!」
「いやあ、統べるってことですよ、統べる」
「何だ、統べる、か。いや、そっちの統べるもおかしいから」
「えー、では、自己紹介をお願いします」
「え、もう紹介されちゃった気がするんだけど……えーと、チームAの高橋みなみです」
「あれ、キャッチフレーズは省略ですか?」
「いや、恥ずかしいからさ」
「とりあえずは自己紹介なんでお願いします」
「ええ? あー、見た目はちょっぴりヤンキー、心はガラスのハートの高橋みなみです」
「ありがとうございます」
「もうやらせないでね……」
「まず今回の選挙への意気込みを教えてください」
「いきなり意気込み? うーん、特に勝ちたい、とは思ってないです。順位が何位でも私は私なので」
「そうですか……前回は6位、ということでしたが、この順位についてはどう思いますか?」
「これはただの結果なので、どうも思ってないです。そうなんだ、としか」
「前回では自分以外のメンバーの順位が発表されたときは泣いてましたよね」
「うん。やっぱ皆の頑張りとか知ってるとさ……泣けてきちゃって」
「逆に、自分が発表されたときは涙がなかった、というのが印象に残っているんですが、その時の気持ちはどうでしたか?」
「ただ単に応援してくださるファンの方がいて嬉しかった、そしてこれからも頑張らなきゃ、という感じですね」
「それでも涙は出ませんでしたか?」
「これだけ希望があるんだから泣いていられなかったね」
「立派ですねー。さて、今回は自分の順位をどう予想しますか?」
「凄い踏み込んだ質問だね……。どうだろう? 自分では何とも言えないかな」
「でも、たかみなさんはソロでのメディアへの露出も多いし、やっぱり知名度は上がってきてると思うんですよ」
「うん。仕事を頂けるのは嬉しいし、頑張ろうと思ってます。でも、やっぱりAKB48としての仕事が一番だと思ってます」
「それは『AKB48 高橋みなみ』ではなく『AKB48』としての仕事が一番ってことですよね?」
「私だけ出演できて、他のメンバーは出演できないのはおかしいと思ってます。他のメンバーだって頑張っているのに」
「自分以外のメンバーを気遣いますか。さすがです」
「だからと言ってソロで頂いた仕事を断ることはしません」
「何でですか?」
「それは甘えだと思いますから。AKB代表として少しでも貢献しよう、と思ってます」
「いやー芯の通った方ですね。私尊敬しちゃいます」
「ちょっと照れるね」
「はい、身長も似たようだし」
「そうそう、唯一私が背の高さで勝てるのはみおりんしかいないんだから」
「でも私はまだ伸びてますよ?」
「え? マジで?」
「はい。まだ高校生ですから」
「あたしだって、まだあきらめてないよ」
「というか、今もう勝ってるかもしれないです」
「うそだ! そんな馬鹿な!」
「比べてみます?」
「……止めとく」
「何でですか」
「比べなければまだわからないでしょ……」
「逃げるんですか?」
「そ、そういうわけじゃないよ」
「じゃあ、何でですか」
「だーもう、わかった、比べてみようじゃんか。おーいスタッフー!」
……
『……ちょっと市川の方が大きいかもしれないですね』
「わーい、勝ちましたー」
「負けた……選挙で負けるよりも悔しい……」
「はい。というわけで、今回のインタビューは終了です。また次回お会いましょう! 市川美織でした!」
「ブラックレモンだよ……彼女」
更新日:2011-05-30 16:41:02