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ラポヌレイエの序文

シャルロットの回想録にはラポヌレイエ自身が長い序文を加えています。 その序文は二部から成り、第一部で彼はフランス革命とロベスピエールについての自分の考察を述べ、第二部で、シャルロットとの出会いとその後の出来事について語ります。 第一部の冒頭で彼は、王政復古後の立憲君主国は偽善的マントをまとっていると糾弾します、「革命に勝利した利己主義は黄金の王座に座り、退廃は崇拝の的となり、その崇拝のために、恥じを知ることなく、誠実さや名誉や美徳を生贄に捧げている。」 彼は人間平等の原理は歴史を生き抜くと述べ、その例として奴隷制を否定したキリスト、また「社会契約論」を書いたジャン・ジャック・ルソーを挙げ、フランス革命において過去の封建制の遺物を破壊、王侯貴族、国家の裏切り者達を打ち倒した山岳党に言及、そしてマクシミリヤン・ロベスピエールについて語り始めます。 「彼を単なる破壊者と見なすのは誤りである、彼は再編成者(réorganisateur)であった! 彼は封建制度を徐々に壊し、秩序、道徳、高邁な社会政治の種を蒔いたのだ。」 そしてロベスピエールの宗教に関する言葉を引用します:「人間に、『神は存在しない、ただ盲目の力が人間の運命を支配し、美徳と罪悪をでたらめに打ち据え、人間の魂は所詮墓の入り口で消えてしまうはかない息吹に過ぎない』などと宣言することに何の利があるのだ?」

更新日:2011-06-02 16:04:34

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シャルロット・ロベスピエールの回想録 - 和訳と解説