- 8 / 48 ページ
第6話 成瀬悟志の生い立ち その3
僕がパパとママが居なくなってしまったことを知らされたのは、おじちゃんが帰って来てからだった。
昨日、おじちゃんは、夜中酔っ払ってご機嫌で帰って来たら、警察のパトカーが僕の家の前で停まって居て、何やら誰かを探しているようだったので、尋ねたらしい。と同時に、施設にも連絡があって、園長とおじちゃんは、検死を求められたらしいが、とにかく丸焦げだから掛かり付けの歯科医も呼ばれ立ち合ったそうだ。すべて焼け、遺品と呼べるモノは、まったく無く、唯一伯母の薄焦げた白い陶器の遺骨だけだった。
事故を引き起こした、トラックの運転手二人も焼死して、怒りの向けどころもなく、おじちゃんは伯母ちゃんの遺骨を持って帰って来た。
まだ若い二人の無念さと、残された僕の行く末を…。こんなおじちゃんは知らない!悲しみを通り越して途方に暮れていた。
おばちゃんは、トイレから出て来てからは、泣かなかったが、笑顔なのに、何だか知らない人みたいで、不安だった。でも、やっぱり大好きなおばちゃんだ!
今思えば、パパとママの親代わりで、僕がよく熱を出して保育園を休むと必ずおばちゃんのお家に行くか、おばちゃんが僕の家に一日一緒に居てくれた。いつでも着替えを取りに行けるように、鍵まで預けていた。
おじちゃんとおばちゃんには子供が居なかった。
だから、たくさんパパとママと僕のことが、ホントに好きで、真剣に叱ったり・誉めたり・泣いたり・笑ったり…家族以上に家族だった。お互いにお互いが求め合う魂の繋がりだったのかもしれない。
2006/10/21 (土)
昨日、おじちゃんは、夜中酔っ払ってご機嫌で帰って来たら、警察のパトカーが僕の家の前で停まって居て、何やら誰かを探しているようだったので、尋ねたらしい。と同時に、施設にも連絡があって、園長とおじちゃんは、検死を求められたらしいが、とにかく丸焦げだから掛かり付けの歯科医も呼ばれ立ち合ったそうだ。すべて焼け、遺品と呼べるモノは、まったく無く、唯一伯母の薄焦げた白い陶器の遺骨だけだった。
事故を引き起こした、トラックの運転手二人も焼死して、怒りの向けどころもなく、おじちゃんは伯母ちゃんの遺骨を持って帰って来た。
まだ若い二人の無念さと、残された僕の行く末を…。こんなおじちゃんは知らない!悲しみを通り越して途方に暮れていた。
おばちゃんは、トイレから出て来てからは、泣かなかったが、笑顔なのに、何だか知らない人みたいで、不安だった。でも、やっぱり大好きなおばちゃんだ!
今思えば、パパとママの親代わりで、僕がよく熱を出して保育園を休むと必ずおばちゃんのお家に行くか、おばちゃんが僕の家に一日一緒に居てくれた。いつでも着替えを取りに行けるように、鍵まで預けていた。
おじちゃんとおばちゃんには子供が居なかった。
だから、たくさんパパとママと僕のことが、ホントに好きで、真剣に叱ったり・誉めたり・泣いたり・笑ったり…家族以上に家族だった。お互いにお互いが求め合う魂の繋がりだったのかもしれない。
2006/10/21 (土)
更新日:2009-01-06 19:15:56