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小説

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「煌凛、遅かったじゃない」
自室に戻ったのは日が昇り始めた朝だった。昨晩何があったのか、容易に察しが付く。

「ええ・・・」
やや、困ったような様子だが、幸せそうに煌凛は答える、掌那は目をそらして呟いた。
「貴女が幸せならそれでいいけど、私はあの王が嫌いよ」

「仕方がないわ、掌那の場合」
それ以上は言わなかった。彼女の生い立ちからは、よもや宮中で暮らすなど・・・生き恥と思っていても不思議ではなかった。
それでも彼女はここで自分に尽くしてくれている。

煌凛は朝儀の記録書を机に置いた。前回の物よりも少し前
彼女は最近の物から徐々に遡って読み進めていた。

現在の政の体制は主に君主である、帝辛を中心にし

冢宰という、百官(宮中の諸事を行う管理職)の長で、天子を補佐する宰相。雪鳳(せつほう)

諸侯の実力者で最高位に位置する大臣で、三候と呼ばれている。鄂候の鄂崇禹(がくすうう)。九候の姜桓楚(きょうかんそ)。そして周候の姫昌(きしょう)
彼らはそれぞれに地方の国々を治めている。商という王国に使える大臣であると共に、それぞれの国の王と言っても過言ではない。

そして、三候をまとめる長である宰輔の帝鴻(ていこう)、彼もまた、天子を助けて政治を行う、宰相だ。

いずれも帝辛の父である帝乙の頃から仕えていて、体制は変わらない

更新日:2011-05-14 17:58:02