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ライバル?と怪しい霊能者

場所は変わり、文科系部室に移る。
ここにはオカルト研究会が存在していた。
部長の鍋島ひかるを始めとするメンバーである。かなり偏りがあるメンバーで出席率も悪い。去年の学園祭で行ったミステリーの館が大好評で今年もやる事になっていた。
「………」
「……どーしましたー部長?」
比較的出席率が高い一年の福田彰也(ふくだあきなり)が聞いてきた。
「どうしましたか?じゃないわよ! 占い研究会と言うのが出来たらしいじゃないの?!」
「みたいですねー」
「今年の学園祭で華を飾るのは私達オカ研よ!」
「どうでもいいじゃないですかー? お互いに頑張れば」
憤慨しているひかる。どうでもいいと発言したかのようにPCに向かって何かをしている福田。
「そうは行かないわよ! 分かってるの? 福田!」
「えー……そんなこと言われても(・3・)」
「こうなったら、ひかりに調べされる必要があるわね」
「ああー。この間入部した妹さんでしたっけ? 占いが好きでしたね、そう言えばー」
「あの子なら適任だわ! 占い研究会がどんな存在かは知らないけど占いに関してはひかりの方が上だわ」
「まあ、頑張って下さいねー」
「……相変わらず覇気が無いわね、あなた」
「楽に生きた方が楽しいですよー? 部長も楽に生きたらいいにのー?」
「……一緒にしないでよ」
福田のやる気の無さに勢いを削がれた鍋島ひかるだった………

場所は占い研究会(ウラ研)に移る。
三人はお互いを相手にしながら、東洋タロット(イーチンタロット)や西洋タロット等の練習をしていた。
新たに導入されたPCにより、占いのサイトなども研究しながらやっていた。
「……どうも、上手く行かないな」
「どうしたの村田君?」
「占おうとすると、どうしても卦が乱れると言うか……変な結果ばかり出てしまうんだ」
「あ、それ私もよ」
どういう事なんだろう? 占いの卦が乱れるなんて。
場所が悪いのかな?……それとも?
「一度、竜昇先生に聞いてみるかな?」
「そうした方が良さそうだな」
「明奈、先生の携帯知ってたの?」
「うん。美咲さんが教えてくれたの。ちょっと連絡入れてみるね」
プルルルルル………
「はい、こちら竜昇館です。どちら様ですか?」
「あ、竜昇先生。川那です。少し聞きたい事があって……」
竜昇先生に占いの卦が乱れているという事を報告した。
「ふーむ。成る程。恐らくその場所の気が乱れているんですね」
「気が乱れてる? そんな事あるんですか?」
「ええ。学校と言うのは社会の縮図でもありますが、その為、想念が溜まり易い場所でもあるんですよ」
「……想念と言うと?」
「人の思いを想念と言いますが、心霊の類も溜まり易い場所でもあります。恐らく使用している部屋自体想念が溜まっており、気が乱れた状態になっているのでしょう」
「そう言えば、前に使用していたのがサバイバル同好会だったらしいから、メンバーが足りなくなって同好会が潰れたんですよ」
「その時の無念さが残ってる可能性がありますね。それが原因でしょう。後で私の店に来なさい。浄化できるセージの葉とやり方を教えましょう」
「有難う御座います! 後で伺わせてもらいますね」
「ええ。では後で」
プツン。これで解決できるのかな? セージの葉っサイトでも結構載ってたなー。浄化の万能薬みたいな事書いてたし。
三人で店に向かおうと話をしていると、一人の見慣れない女生徒が入ってきた。
何と言うか、ミステリアスな雰囲気を持っているけど……少し高飛車な感じがした。直感だけどね。
「ここが占い研究会なの?」
「ええ。そうよ」
優子が答えた。
「私はオカルト研究会の鍋島ひかり。占いを主にやっているわ」
「オカ研かよ……それに鍋島とは……」
「あら、村田君久しぶりね? オカ研にあれだけ誘ったのに入部しないで、占い研究会に入ったのね? どう言う事かしら? オカ研は気に入らなかったとでも言うの? ハッキリしなさいよ!」
行き成り来て、文句言ってる……何この態度は!? 村田君誘われてたんだ……でも、私達の誘いには直ぐに乗ってくれたし……霊感が働いたのかな? もしかして。

更新日:2011-05-16 13:59:32

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もしウラ(もしも私が占い師になったら)