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占い研究会始動!そしてライバルかな?

それから去年潰れたサバイバル同好会の空き部屋を確保できた。
少し気になったのがオカルト研究会(通称オカ研)の存在だった。
結構学校の中では有名で、本格的な活動?をしている。占いに関してもやっているそうだった。
去年の学祭では、ミステリーの館とかをやっていたらしい。
・・・・・・もしかしてライバルになるかも?
三人で部屋の掃除をしながら、必要な道具は竜昇先生の伝手で古い道具を借りたり、安く手に入れられた。専門書とかが主だったけど。
まずは基礎から学ぼうって話になった。
「占いって言うけど。どれから始めるんだ? 俺にはさっぱりなんだが?」
「そーねー。私も血液型占いとかなら知ってるよ?」
ああ、二人が戦力にならない……初めは仕方ないか。
やっぱり竜昇先生が言ってたイーチンタロットと、西洋タロットから始めてみようって話になった。竜昇先生から貰った「イーチンタロットの勧め」と私がAmazonで購入した「西洋タロットの秘法」から読み始めた。
三人で読みふけっていた。
「ふむふむ。サイコロが三つ必要なわけね。内卦に外卦……六爻?」
「展開式……スプレッドって言うのか。色々なやり方があるが五芒星展開式がやり易そうだな」
「それにカードの意味とかも覚えないといけないし、64卦だったかな。これも覚えなくちゃ……」
「明奈、最初からは無理って話よ。パソコンでプリントアウトしてそれを元にしようよ?」
「……それが無難だな。サイトとかには結構卦とかカードの意味とか載ってるしな」
「そうだね。焦っても仕方ないか。教科書読みながら占いってしてもいいのかな?」
「……いいんじゃない? これ覚えきってる人少ないんじゃない、逆にさ? 余程の人じゃないと無理かもしんないなー?」
「……いずれ覚えるようになるだろうさ。初心者は初心者なんだから無理は禁物だ。後は慣れだろう。俺の経験では……霊感もそうだが慣れってのが必要になってくる。そうでないと対処法……判断力・解析力だなこの場合は。それが身につかないからだ。最初から出来る奴なんていないさ」
・・・・・・村田君。やっぱり霊感で怖い目に会い続けてたって噂、本当だったんだね。経験者からの言葉に耳を貸さないのは馬鹿すぎるね。
「じゃ、プリントアウトした物を見ながら練習がてらやっていってみようよ!」
「OK!」
「了解」
しばし、占いの本を見ながら練習し始めたんだけど……竜昇世院生が帰る時に言ってた言葉あった。そう禁則事項と同調についてだった。
「竜昇先生が言ってたんだけどさ」
「……何か大事な事言ってたのか?」
「なになに?」
「占いには禁則事項があるって。まず、自分の未来は占ってはならない。自分の欲望による占いをすると能力が下がり、占いが出来なくなるって。それと寿命に関しては変更を加えてはいけないって」
「やっぱ、あの先生只者じゃねーな。かなりの霊能が有るのは解ってたが……」
「何か思い当たるふしがあるの? 村田君」
「……ああ。昔聞いた話だけどな。霊感ある奴で金銭や色欲に走った連中は霊能力が下がるそうだ。俺には羨ましい話と思っていたが、実際は違うみたいだな。寿命の変更ってのも気になったな。やっぱ変えてはいけない部分があるんだろうな。宿命とか言うんだろうけど」
「村田君、今日は饒舌だねー? やっぱ霊能者違うんだなー」
「そんなんじゃねーよ。俺も……霊感と付き合っていくと決めたんだから最低限のルールは守りたいしな。それに霊感が完全になくなるわけじゃない。逆に言えば抵抗力が下がって痛い目に会い易くなる可能性が高くなるって事は……俺にとってはリスクが高すぎる」
ふえー。そんな風に考えてたんだ。でも……? これって竜昇先生のアドヴァイス何だろうな、きっと。
「それで、同調に関してなんだけど」
「同調ってなに?」
「サイコロやカード、コインと言った物に占って貰う為に必要な事で、サイコロとかに念を込めてやるんだって。的中率を挙げる為には大事な事だって。それに『占って下さい』って言う事が大事みたい。一種の儀式みたいよ?」
「成る程な」
「へー、参考になるなぁ」
霊感と向き合う気になった村田君。占い師を目指す私。まだ興味半分だけど結構真面目に取り込んでる優子。
意外と良いトリオなのかもしれない。学園祭までには少しでも出来る様にならないと!
私も負けてられないぞ!

更新日:2011-05-14 18:32:08

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もしウラ(もしも私が占い師になったら)