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カウンセラー美咲先生

月曜日になった。今日から占い研究会を発足させるためだ。
生徒会に申し出たら、既定のメンバーが揃っているので直ぐに許可が出たが、顧問の先生が問題だった。
なり手が居なかったの……みんな忙しくて手が回らないとの事。
三人で結構回ったんだけど、良い先生が見つからなかった。
このままじゃ……と思っていた時だった。優子が何かを思い出したのは。
「そういえばさ。先生でなくても学校関係者の人なら誰でもいいってなってたでしょ?」
「……そう言えばそうだったな。誰かいたか?」
「ふふーん♪ 校内カウンセラーとしてうちの高校に来てる美咲先生が居たでしょ?」
「えー! 美咲さんを? 優子本気なの? 忙しいと思うんだけど?」
「名前だけ借りるのよ、名前だけね♪」
「……良いのかよ。それで? 川那は?」
「うーん、美咲さんならいいって言うだろうなぁ。優しいしよく相談のってくれたし。竜昇先生の話聞いたのも美咲さんからだったし」
「え? そうなの?」
「昔からの知り合いなのか?」
「そうじゃないのかな?」
取り敢えず、カウンセラー室に行って見る事に。
美咲楓先生。まだ20代後半と若くて、男子に人気がある先生だった。女子からも好かれており、兎に角優しかった。よく話も聞いてくれるし。
「美咲さん。いますかー?」
「なに? 明奈ちゃん」
奥の方に居たようだ。誰か相談に来てたのかな?
「竜昇先生のところ行ってきました」
「あら、早かったわね。彼相変わらずでしょうねぇ。助言者だって言ってたでしょう?」
「ええ、そう言ってました。竜昇先生の占い見て占い師目指そうかな?と思って……」
「それで、村田君と朱島さんを巻き込んで同好会を作ろうって動いてたのね。他の先生がぼやいていたわ」
「あちゃー、話もれてたか」
「……仕方ないんじゃないか?」
「そうだよ、優子」
「だね♪」
「……で、顧問になって欲しくて私の所に来たのね?」
「「「ええ、まー……」」」
「良いわよ。但し名前だけになるけどいいかしら? 私も忙しいしね?」
「か、構わないですよー! たまに見に来てくれたらそれでOKですから!」
「ふふ。で、どういう事するつもりなの?」
私は学園祭が近づいてる事を思い出していた。その時に占いが少し出来る様になっていれば占い研究会でやれるかな?って。
それを美咲先生に説明した。優子も村田君も少し驚いていたが。
「目標があった方が活動的でよいかもね? 私は良いと思うわよ」
「……確かに。丁度良い感じで俺の霊感の制御も出来る様になってるだろうし時期的にいいな」
やっぱり何かのアドヴァイス受けてるんだな、村田君。
「いいねー! 学祭で占いなんて結構やってるクラスあるだろうし、みんなを驚かしてやろう! 本格的な占いを見せてやる!」
優子張り切ってるな……勢いだけかな?
「じゃ、その方向でやっていこうね! みんなよろしく!」
「おう」
「OKよ!」
「ふふふ」
と言う訳で、美咲さんが顧問になってくれ研究会(仮)は出来た!
後は空いた教室だよね? あともう少しだな。頑張ろうっと。

更新日:2011-05-13 21:59:12

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もしウラ(もしも私が占い師になったら)