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4章  解決編2

 事件の全容とはこうだった。
 権力者一族のアムには、結婚の自由は認められていなかった。そこに湧き上がったデデの娘との交際話。当然一族の反対に遭う。ところが我を通したアムさんは、もみ合いの末に崖から転落したのだと言うことだった。

 事件は、月も出ていない暗い夜に起こったとのこと。最終的に誰が突き飛ばしたのかまではそこにいる当人たちですらわからなかったらしい。

 しかし、このような血なまぐさい話を村に広めるわけにはいかない。そこで、ちょうど旦那と揉め事を起こしていたマホを身代わりにし、何事もなかったかのように振舞った。また、互いの口を封じるため、そして秘密を保持するために、主人たちは家家をチェンジした。その現場にいなかった赤と白の家を除いて。

 婦人たちが家を出たのは、秘密保持のためとは言え、夫でもない男と一つ屋根の下で暮らすことに耐えられなかったかららしい。四家の妻だけがいなくなると怪しまれる為、全家の妻たちが結託して外へ出て行ったということだった。

 アムさんの死体が見つかったのは、想定外のことだった。遥か崖下に転落したアムさん。見つかりさえしなければ、これは完全犯罪だったのだ。

更新日:2011-05-01 14:10:29

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