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2章

 話は複雑な方向へ転がった。

 ガイ者は実は有権者一族とは縁もかけらもない人物で、青の家に恨みのある誰かの仕業により青の服を着せられて殺害された。と、考えるのが一番手っ取り早い。しかし、デデによればそれはないようなのだ。あくまで被害者自身が青の家の者だと言う。その根拠を信じるには、私はこの村とその風習について無知すぎた。

 まずは、聞き込み調査に乗り出す必要がある。
 デデの家を出ると(家の前には大勢の野次馬がひしめいていたが)、私は有権者一族が住まうという村の奥へと行ってみた。

 高台にある丸人族の家々だったが、有権者一族の家々は、さらに危険な崖っぷちに立てられていることにまずは驚かされた。特権階級の家というよりは、罪人の為の罪滅ぼしの塔ではないかとすら思える状態だ。

更新日:2011-05-01 13:42:50

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