投稿者:常磐龍
投稿日時:2010-12-14 14:05:36
管理人の常磐です。久々の感想&レビューであります。
まず私が一番に思うことは、『カレンダー』としか書かれていないお題の中から、「日めくりカレンダー」という形式を選択されたことの素晴らしさです。最早懐かしいという次元にまで入り込みつつあるこの日めくりカレンダーですが(漫画などの付録や商品において未だ最先端を走る日めくりもあるにはありますが……)、それが作品の鍵を握っているのは本当に素晴らしいと思いました。
また、日めくりカレンダーが男に伝えるメッセージは必ずしも悪意のあるものではないのに、男は常にネガティブに捉えようとしていました(前半において)。
これも人間がこういった状況に置かれた際に陥る思考パターンとして納得がいきますし、そして最終的に『それが善意か悪意か』という思考でなく、むしろそこから脱却したように行動を起こし前進する、という物語。素敵ではないですか。
最近私は評価を辛口につけるようにしましたから点数的には『…………』とか思われるかもしれませんが、良い作品でした。ありがとうございました。
お題小説『夜 カレンダー 机』の感想