遠い日のきみに

ある日突然、たったひとりの親友の家族から、その死を告げる寒中見舞いが届いた。二十数年前に食事を共にして以来、年賀状でしか交わさなかったものの、恩義に感じていた友人の死を切っ掛けにこれまでの自分の人生がいかに自堕落で、ひとに迷惑をかけるものだったかを懺悔し、告白していく物語。そこからはさまざまの気づきが生まれ、人生の在りようが見えてくる――。団塊の世代の読者諸君、玄冬小説の醍醐味をご賞味あれ。