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その後、がむしゃらに働き寝る間も惜しんだ





その努力の成果もあり、中川に認められ、いつの日か従業員を雇うようになっていた・・・




京介は一人のある従業員を可愛がっていた







そいつの名は「鈴木 守」と言った







鈴木は生真面目ではあるが、 要領が悪く言われたことしか出来ないようなゴミ社員だった



だが鈴木は人柄が大変良く忠誠心がとても強い人材だった







そこが唯一のいい所と京介は感じていた





京介はを営業や接待に鈴木を連れまわし営業の基本を教えた

京介の会社の景気は鰻上りで日に何百万もの現金が入ってきていた


京介は、危ない橋を渡って手に入れた金の有り難味など感じることも無く


ただのあぶく銭、いつ無くなってもおかしくない・・・


ならば、金の力に物を言わせやりたい放題やり傲慢な男になり、人間の心理を追及しようと思い始めていた




鈴木には金を力を教え、金で人は簡単に動くと言う事実を教え込んだ


鈴木の身なりも時計やら財布やら高価なものを大量に与え、人は見た目でも判断すると言う事を教えた


だが、今考えるとそれは、全て無駄になると当時は気が付いてなかった


ただ偉そうにし、全てを理解し、そこに満足していた自分がいた



そんなある時 鈴木と畑山と言う従業員も悪知恵を付け始めてきた


業務以外にもアルバイトまがいの仕事をやり私腹を肥やし始めたのだった


京介としては分かっていたが、自分でお金を生み出す面白さを体感させる必要があると判断し目を伏せた


鈴木にも、行く末は独立してもらい、そして金を稼がせて吸い上げる・・・・



そう考えていた




だが、その甘さが仇となった・・・




それから1年間後、事件が起きた・・・



京介自宅・・


「7:30」


早朝に何度もなる携帯電話・・・


3台持ってる携帯が一気に鳴った・・



「なんや・・・こんな時間に・・・妙やな・・・」



電話を出てみると・・・最悪の事態だった


警察がらみの事件・・


とっさに押収されたらヤバイ物の移動の手段を考た


使いえる女を利用し、京介以外の名で部屋を直ぐに借り見つかって不味いものは全てそこに隠した


だが、事は簡単に収まらず、誰かが責任を取らないと事は収拾付かない状況になってしまった


その時の京介のはその業界では全国的にも有名だった・・・

関連のある組の総長から通達が来た・・



「哀川・・・止めて来いや・・・お前が入っている間に全て綺麗にしといたるわ・・・」


「なんで・・ワシがいかなあきませんの?」


「お前・・・誰に向かって言うとんねん?こらっ」


京介は考えた・・・


不本意ではあったが・・・


このままでは中川を始め、総長にまで被害が及ぶ・・・今回の現場はワシの現場・・・

ワシが責任を取るのが一番ベストかもしれん


この事件の発端は、京介の会社の従業員が小銭を稼ぐために犯した罪でもあった・・・

従業員の「畑中」が逮捕され、これ以上被害を広げる訳にはいけない・・・



「しゃーないのぉ・・・・」



哀川 京介は今回の一連の事件を納める為に、警察に一度身を委ねる事にした・・・












































更新日:2010-11-02 03:31:25

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