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小説

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神の力

…目を覚ますと、そこは見覚えも無い部屋だった。
小さな診療所の個室のような部屋。

ガラガラ…
誰か扉を開ける。

「気付いたか。」

よく見ると、彼はアジトに案内してくれた男だった。
未だに状況が分からず、おどおどしている。男は今までの経緯を話し始めた。

どうやら、俺は神器の発動によって、暴走し、それを彼が止めて、ここで治療してくれたらしい。

「なんか、いろいろありがとうございます。」

「いや、当然のことだ。君もまだ疲れているはずだ。もう少し休んでいるといい。」

「はい…」

俺の両親はどちらも単身赴任で独り暮らしの状態なので、俺が家に帰らないことを心配する人どころか、気付く人すらいない。
いろいろと複雑な家計なのだ。
そんなこともあり、遠慮なく休ませてもらうことにした。

「もっと詳しく神器について教える必要がある。しばらくしたら、また来る。あと、まだ安静にな…」

「もちろんです。」
そして、男は部屋を後にした。

「しまった…」

男がいなくなってから、俺は重大なことに気付いた。

「名前、聞いてなかった。」

お世話になっているのに、まるで名前さえ聞いていないなんて…
次来たら、聞いてみよう。

そして俺は、再び眠りに着いた。

更新日:2010-10-30 16:24:43