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木曜日

挿絵 800*450

木曜日

僕の予想通り、生徒会戦争は急激に展開した。
生徒会長選抜の期間も残り三日となったのだから、誰しもが生徒会長の腕章を奪おうとするのも当り前の事なのだが、殺人事件に教師の方は職員会議やら何やらで大忙しなのだから、生徒達の行動に監視する事など出来るはずも無く、無法地帯と化す場合もあった。
体力が平均よりも低い紫が、一生懸命に走って逃げたのも、きっと生まれて初めての事だろう。
もっとも、腕章を隠し持っていた為に、制服を脱がされてしまった事もあったのだが、もう少しで身包み剥がされる所で僕の登場が間に合った。
もっとも、制服の下にスク水ってのも、腕章を奪取されずに済んだ要因なのかもしれないけど・・・・・・
代えの制服が届くまで、紫はスク水かブルマ体操着で過ごす羽目になったのだが、男子生徒には良いサービスになっただろう。
おかげで、紫のファンが出来たみたいで、紫を生徒会長にしようとする勢力も一日で出来上がった。
何が幸いするか分らないと思ったら、どうやら、性に関して純粋を通り越して馬鹿の領域に達する紫が、股間を押さえている男子生徒達を慰めてあげたらしい。
いわゆる手淫と言うやつだ。
これじゃ、生徒会長よりも、生徒会に入ろうとする生徒で暴動が起きそうな心配もあるが、兄として、教師として(実際は講師だけど)紫に注意しておかなければいけないな。

実際のところ、殺人事件の第一発見者になったせいで、紫から離れる事も多々あった僕なのだが、棗ちゃんに頼んで幻視王をコントロールする事で、学園内の範囲だったら、紫の状況を知る事が出来た。
幻視王こと柿本猿丸を、棗ちゃんが連れてきてくれたのだ。
後に、彼の片目を僕が奪った事で、悩みの種の幻視から開放されるのだから、僕に感謝して欲しいものだが、この時点では彼の両目では健在である。
彼と僕の殺し合いは、後のお話なのだ。

『先生。妹さんを、ずっと覗き見してたらまずくないですか?』
「今週だけは、学園の中だけは許してやる。いや、僕と紫が一緒にいる時は、覗き見するなよ」
『僕の授業はどうなるんですか?ずっと妹さんを見てたら、僕は、授業見れないんですけど・・・・・・』
「そんなの、後で、僕と棗ちゃんで何とかしてやるから、今は紫を見守ってろ!」

更新日:2010-05-28 22:13:30

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