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TOBACCO

放課後の白鹿邸。


 「ふ・・・ん、あ。もちょっと・・・そぉ、ああぁ」

可憐が野梨子のひざでアヤシゲな声をたてる。


 「ちょっとさ、可憐!女のたしなみってもんがあるだろ」 美童の冷たい視線。


 「だってぇ。野梨子うまいんだもん。耳かき・・・」


 「はい。可憐、きれいになりましてよ」


 「えええ?もう終わりなのぉ?」 残念そうに起き上がり、そしてハッとした。 


可憐の目が燃えている。

 「野梨子・・・これ、男落とすのに使えるわ!!!」


 「は?」 愛用の耳かきグッズのお手入れにかかる。


 「あぁ僕もやってほしいな」 指をくわえる美童。


 「へえ、美童それは覚悟があっての発言かしら?
 
  野梨子のひざは完全女性専用よ!」


窓から見える隣家、菊正宗邸の2階に視線を飛ばした。


 「フン!僕だって自分の体が大事だよ。。。ただ言ってみただけさっ」




やりとりを聞いていた野梨子が真顔でつぶやいた。


 「別に女性専用じゃなくてよ」


 「えっっっ?」驚く二人を残して野梨子は立ち上がる。


 「私、これから男山の耳掃除に行ってきますわ。母様が二人にお茶を

  点てるって言ってましたらからごゆっくりね」





更新日:2010-06-10 19:18:59

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