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野梨子のクエスチョン
期末試験を目の前に6人は剣菱邸に合宿中。
進級すら危ぶまれる悠理は野梨子がかかりきりで指導。
その他3人をまとめて清四郎が受け持った。
飽きてきた美童が可憐にそっとメモを渡す。
「あの二人どうなってんだろ?」
可憐は一瞬清四郎を確認する。
3人の問題集が仕上がるのを待つ清四郎。本を片手に難しい顔をしている。
「見た目は変わらないわね」
丸っこいクセ字が踊っている。
またメモが返ってきた。
「じれったいな」
少し考えてから可憐がまた書き足す。
「あの二人の兄・妹みたいな感覚はすぐには抜けないわよ」
フムフムとうなづいた美童が残った余白にまた書く。
「そんなれんあいもいいな」
呆れた可憐が即座に「ばか!」と書いたとき、清四郎が顔を上げたので
あわててメモを手のひらに押し込めた。
進級すら危ぶまれる悠理は野梨子がかかりきりで指導。
その他3人をまとめて清四郎が受け持った。
飽きてきた美童が可憐にそっとメモを渡す。
「あの二人どうなってんだろ?」
可憐は一瞬清四郎を確認する。
3人の問題集が仕上がるのを待つ清四郎。本を片手に難しい顔をしている。
「見た目は変わらないわね」
丸っこいクセ字が踊っている。
またメモが返ってきた。
「じれったいな」
少し考えてから可憐がまた書き足す。
「あの二人の兄・妹みたいな感覚はすぐには抜けないわよ」
フムフムとうなづいた美童が残った余白にまた書く。
「そんなれんあいもいいな」
呆れた可憐が即座に「ばか!」と書いたとき、清四郎が顔を上げたので
あわててメモを手のひらに押し込めた。
更新日:2010-06-10 12:12:13