- 8 / 90 ページ
出かける仕度が整いました。ラビフィーは生まれたときから棲み
慣れた家の隅々をゆっくりと見渡し、最後にパパとママを見つめて
自分自身を奮い立たせるかのように耳をピンと伸ばします。そして
グリンパの紐を頭からくぐらせます。すると鍵がラビフィーの気持ちに
応えるかのように、胸元できらりと光りました。荷物の詰まった
リュックに両腕を掛け背中に背負おうとした瞬間ラビフィーの小さな
カラダはその重みに耐えかねふらっと大きく揺れましたが、足の
にくきゅうが床を捉え彼のカラダをしっかりと支えました。
パパもママもその姿に思わず胸が詰まりそうになりましたが、巣立って
いく我が子を明るく送り出すまではと優しくラビフィーを見つめ続け
ます。ラビフィーは、パパとママに抱きつき、ふたりを見上げながら
元気に言うとにっこり笑いました。
「行ってきます」
この日ラビフィーは生まれ育った家から、新たな一歩を踏み出した
のです。
慣れた家の隅々をゆっくりと見渡し、最後にパパとママを見つめて
自分自身を奮い立たせるかのように耳をピンと伸ばします。そして
グリンパの紐を頭からくぐらせます。すると鍵がラビフィーの気持ちに
応えるかのように、胸元できらりと光りました。荷物の詰まった
リュックに両腕を掛け背中に背負おうとした瞬間ラビフィーの小さな
カラダはその重みに耐えかねふらっと大きく揺れましたが、足の
にくきゅうが床を捉え彼のカラダをしっかりと支えました。
パパもママもその姿に思わず胸が詰まりそうになりましたが、巣立って
いく我が子を明るく送り出すまではと優しくラビフィーを見つめ続け
ます。ラビフィーは、パパとママに抱きつき、ふたりを見上げながら
元気に言うとにっこり笑いました。
「行ってきます」
この日ラビフィーは生まれ育った家から、新たな一歩を踏み出した
のです。
更新日:2010-10-26 15:30:02