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タイムマシン  2999年

 2999年、地球上の都市の全てが天空都市になっていた。
それは、2000年代前半に始まった高層建築物の都市化に
端を発する。

 都市の高層化はどんどんエスカレートし、巨大化していった。
高層建築の上にそびえる天空都市の人口もそれに伴い増加し
地球上の人口の大半を占めるようになっていた。2800年頃、
地上では未知の極小粒子による疾病が蔓延した。その症状は
呼吸器症状に始まり、回復した後も造血機能の低下や脳神経
機能障害を来たすことがある。有効な治療法も見つからずパニ
ック状態になった。

ただ、天空都市ではこの粒子による発病が起きないことが解り、
地上の人々は次々と天空都市へ移住した。やがて、過密状態
となった天空都市はさらに巨大化し高層化していった。

そして、2400年に起きた地球規模の巨大地震による大洪水が
天空都市への移住に拍車をかけ、2999年現在、地上の人口は
皆無となり廃墟と化していた。一方、天空都市は更なる発展を遂
げかつて人類が経験したことのない世界が完成しつつあった。

更新日:2010-01-29 21:15:32

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