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小説

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扉はいつか開かれる

ピモンが、台所からスープの入った鍋を持って来ると、幸子はテーブルの上に置いてある、いくつかの料理を動かして、それを置く場所を作った。
鍋をテーブルの中央に置いたピモンは再び台所に行き、今度は皿にご飯を盛り始める。幸子は立ち上がり、廊下に向かって大きな声で叫んだ。

「皆さーん、ご飯ができましたよー」

 4つのドアはほとんど同時に開き、四人が次々と部屋から出てきた。 幸子はスープを椀に盛っている。蓮根と正雄は、すぐに席に就いた。ジアップとチャンチマは台所へ行き、ご飯の盛られた皿をテーブルまで運んでから座った。

「いただきまーす」

 幸子と蓮根は、ほとんど声をそろえるように言う。

「ピモンさん、今日の夕食も美味しそうだね」

 大食漢の正雄は、ほとんど毎晩同じ言葉を繰り返している。

「 お、これは何だろう。挽肉と何かの野菜を炒めているね。今まで多分、食べたこと無いぞ」

「それは香りが良いでしょ。私の好きな野菜よ」

 チャンチマが、その料理を自分の皿に取りながら言った。次に正雄も自分のさらに取るとすぐに一口食べてみた。

「うん、ウマイ。辛いけれど、とっても個性的な香りがするね。何て名前の料理なの」

「長くてきっと覚えられないわよ」 とジアップ。

「なんで?少しぐらい長い名前でも大丈夫だよ。レストランで注文する時のために覚えていないとね。いいから教えてくれよ」

「ムーサップサイパイカパオパッペッペ。どう、簡単でしょ」笑いながらジアップが言った。

更新日:2011-08-06 16:57:15