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引っ越し


悠介のぬくもりに、包まれたまま・・・
私は、目を覚ました・・・。

ずっと・・・こんなふうに・・・
私を抱きしめていてくれるんだよね・・・。

悠介は、よく眠ってる・・・

起こさないで・・・私が、起きる方法は・・・?

もう少し・・・眠らせてあげたいのに、どうすれば、いい?

考えている内に・・・私も・・・つい・・・
眠ってしまっていた・・・。

次に、目を覚ましたのは・・・

7時半過ぎてる。大変・・・急いで、支度しないと・・・

「悠介・・・起きて・・・」

「うん?う~~ん・・・おはよう・・・」

「寝過ごしちゃった・・・」

「えっ?・・・まだ大丈夫だよ・・・」

「そうだけど・・・」

「引っ越し屋さん、10時だろう?
今から、支度して、行けば、充分、間に合うよ」

「でも・・・朝ご飯・・・」

「別に、食べなくても・・・どうってことないよ」

「あっ・・・そうだ。昨日、パン屋さんで、
美味しそうなパンを買って来てたんだった・・・」

「ほら・・・大丈夫だろ?
あっ・・・俺、コーヒー入れるから、優華、支度していいよ」

こういう時・・・悠介の大らかさに・・・救われる。

顔を洗って・・・日焼け止めだけつけて・・・

キッチンへ行くと・・・悠介の入れるコーヒーの香り・・・

「パンって・・・これでいいの?
シナモンのいい香りが、する・・・メロンパンも、あるんだ・・・」

「悠介、メロンパン、好きなの?」

「実は、大好物なんだ・・・」

「あと、カレーパンとクリームデニッシュが、あるよ」

「う~ん・・・カレーパンも、捨て難いなぁ・・・」

「私、クリームデニッシュだけあれば、いいよ」

「そうか?・・・このシナモンの美味しいよ・・・
ほら・・・優華、一口食べてみて・・・」

「うん・・・あっ、本当、美味しい・・・。
昨日、お昼に食べた、明太子のフランスパンも美味しかったよ」

更新日:2010-01-09 17:35:03

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