• 8 / 45 ページ

Ⅱ もう一度妻をおとすレシピ

もう一度妻をおとすレシピ PART-1 /

 よくきく、「家内というのは空気みたいなものですから……」という言葉、いけませんなあ。クリスマスも近いのですから、しゃきっとスイーツしましょう。そこでここだけの、内緒のレシピをお教えいたします。本日は、朝食またはティータイムにぴったりの「野菜サンド」などいかがでしょうか。とっても簡単ですよ。
 
Ⅰ 準備するもの;
01 道具:オーブントースター、まな板、包丁(薄いもの。100均で売っているようなアウトドア用が使いやすい)、小鉢か椀、ボール。
02 材料:トースト3枚、スライスチーズ2枚、ベーコンまたはハム2枚から4枚。あとはタマネギ、トマト、レタスといった野菜を各1個用意しますがちょっと使うだけ。
 
Ⅱ 下ごしらえ;
01 まずレタスの葉を4枚ほどワイルドにむしりとり、洗ってからボールに置きましょう。
02 まな板にタマネギを載せ、タマネギの胴を切り込み、厚さ3㎜前後の輪切りを1枚とりだします。さらにその輪切りを刻んで、水を入れた小鉢または椀に浸し、辛みを抜きます。
03 トマトは、タマネギの容量で、輪切りスライスを2枚切り出してください。 

Ⅲ トーストを焼く;
01 トーストは3枚準備してください。まず2枚を焼きますが、このときトーストの上にスライスチーズを各1枚載せ、さらにベーコンまたはハムで覆います。1枚のトーストを覆うのでベーコンまたはハムが大きければ1枚、小さければ2枚載せましょう。
02 焼き上がったトーストは乾いたまな板の上に載せ、オーブントースターに3枚めのトーストを入れて焼きます。3枚めのトーストはなにも載せずに焼きます。このとき、先の2枚のトーストの余熱がありますので、時間は1分ほど短く焼きます。
03 3枚めのトーストを焼いている間、まな板の上で待っているトースト2枚に、それぞれ、トマトスライス、水切りしたタマネギの刻み、レタスの順に載せます。
04 3枚目のトーストが焼き上がったら、それを、まな板のトーストの1枚に被せ、うまくひっくり返し、残るまな板の1枚の上に載せます。これでトーストは3枚重ねになったわけです。この3枚重ねを手のひらでまんべんなく圧をかけるのです。トマトがぐしゃっとなった感触を覚えたら、ひっくり返して同じ要領で圧をかけましょう。

Ⅳ 盛りつけ;
01 3枚重ねのトーストは、4:6に切ります。トーストの耳は切り落とさなくてもけっこうです。奥方が4、あなたが6(奥方を太らせる趣味の方は逆でもよい)、これを2枚の皿に盛りつけます。これで野菜サンドのできあがり。
02 デザートのリンゴやバナナといった果物を、お手頃サイズに切って添えれば、なお素敵です。

 紅茶ができたら寝室の奥方を呼びましょう。奥方が着席したら、手にしたポットは、流し台にではなく、必ずテールブルに準備したカップに注いでやるのです。このちょっとした演出であなたの奥方はもういちころ。最後に、紅茶を注ぐ瞬間こう唱えましょう。「一杯はあなたのために、もう一杯は私のために、最後の一杯はポットのために」 (うーむ、古いなあ)

『スイーツマン・メモリー』(第4話) /ノート20081214

更新日:2009-10-12 13:41:17

  • Twitter
  • LINE
  • Facebook